<直言!日本と世界の未来>EU離脱でもめる英国の特殊事情=志向は「欧州大陸」より「米国・英連邦」?―立石信雄オムロン元会長

日本をはじめ世界各国から英国への投資が活発なのはEUに加盟が前提となっている。日本の英国進出企業は現在1000社以上。いずれもEU共通市場が狙いで、EU市場への輸出に課税されることになれば、英国で生産している工場は撤退を余儀なくされる。このまま完全離脱になれば、世界一を誇る金融街「シティ」もやがて寂れてしまう懸念がある。

1980年代に、英国は日産自動車、トヨタ、ホンダやNEC、ソニー、松下電器産業(現パナソニック)など多くの日本企業工場を誘致した。筆者は立石電機(現オムロン)の海外担当として英国での拠点づくりにも度々英国に出張した。サッチャー首相が「日本の優秀な技術を導入することにより産業を再生したい」と熱っぽく語っていたのが印象に残っている。日本企業にとっては欧州共通市場への輸出関税「ゼロ」が魅力だったのは言うまでもない。

英国に進出している日本企業は、英国が合意なき離脱に追い込まれ、欧州大陸共通市場の恩恵を受けられなくなるリスクを回避するため、英国での生産からの撤退や縮小、他のEU加盟国への移転などの検討を迫られている。実際に計画の実施を余儀なくされた場合、そのコストは莫大なものになってしまう。

英国はイングランド、スコットランド、ウェールズ、そして北アイルランドからなる連合王国。エディンバラはじめ美しい都市景観と自然に恵まれ何回訪れても飽きることはない。世界を制覇した大英帝国(グレートブリテン)の伝統と誇りをいまだに保持している。米国、カナダ、オーストラリアをはじめ英語圏諸国をつくったと自負している。ドイツやフランスから帰ってきたイギリス人の友人が「ヨーロッパに行ってきた」と言ったので「イギリスはヨーロッパではないのか?」と問い返したところ、「ヨーロッパは大陸のこと。英国はグレートブリテンだ」と怪訝な顔をされたことを覚えている。

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