<コラム>「生まれた時のままの心」で耳を傾ける

<コラム>「生まれた時のままの心」で耳を傾ける
王陽明は「心を正しくすれば物事の本質が見えてくる」と説明しました。心を正しくするということは生まれたままの心にするということで、欲望をそぎ落としてすべてを無にするということです。その心についてもう少し掘り下げてみましょう。写真は中国・南京の地下鉄。(Record China)
前号では「格物致知」について解説しました。この「格物致知」とは王陽明(1472~1528)の解釈によれば「心を正しくすれば物事の本質が見えてくる」と説明しました。またこの心を正しくするということは生まれたままの心にするということで、今まで育んできたさまざまな欲望をそぎ落として、すべてを無にするという意味だと説明しました。それではその心についてもう少し掘り下げてみましょう。

善悪が生じるのは人の欲望が生じてからです。そこで修練をかさねた「良知」があれば善悪を識別できるようになります。この「良知」とは前号で説明しましたように、正しいことをゆがみなく正しく写す人間の良心のことです。また、善を行い悪を退けることが「格物」の意味です。ここでいう修練とは三徳、五常、五倫の道徳的価値観を体得するという意味です。三徳とは「智仁勇」のことで、論語に「智の人は惑わず、仁の人は憂えず、勇の人は懼(おそ)れず」という言葉がありますがそのことです。また、五常とはおなじみの「仁義礼智信」のことです。五倫とは父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信の5項目のことで、これは教育勅語のもとになった言葉です。この三徳、五常、五倫については後日詳細に説明致します。

また、相手の言葉を判断する以前に、その言葉をそのまま受け入れることはなかなかできることではありません。修練をしていないと七情が相手の言葉を受け入れる前にブロックしてしまうからです。七情とは前号で説明しましたが、喜、怒、哀、懼(く)、愛、悪(お)、欲のことです。

あわせて読みたい

レコードチャイナの記事をもっと見る 2019年2月10日の中国記事

新着トピックス

中国ニュースアクセスランキング

中国ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

海外の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

中国の政治、経済、外交、事件などをお届け中。