
梨の果汁を煮詰めて生姜やナツメなどの生薬と蜂蜜を加えた「秋梨膏」の飴、温かくなるナプキン、コラーゲンイオンヘアードライヤー、免疫力が高くなるグミなど、中国の若者の「ダブル11」の買い物かごには、ヘルスケア関連の商品がたくさん入れられていた。専門家は、「多くの商品がうたっている効果は大げさ。それでも、若者は依然として、それらの商品がもたらしてくれる『安心感』を買っている」と指摘する。
ワクチンを打ち、栄養補給剤をたくさん買い、脱毛防止に気を配り、フィットネスに励むといったように、今の若者はヘルスケア関連の消費にどんどん足を踏み込んでいる。そして、「両親と一緒に健康維持」が新たなトレンドとなっている。
北京在住の男性・張偉さんは、「まず自分のためにランニングマシンを買った。そして、両親と自分のために、がん検診を含む人間ドックを申し込んだ。新型コロナウイルス流行により、健康に対する考え方が大きく変わった。以前は、病気になったら治療と考えていたが、今は管理して健康を維持したいと思うようになった。今後は家族で1年に1回は人間ドックを受ける」と話す。
健康診断のほか、口腔ケアも、今年、ダブル11を開催したECプラットフォームで、大人気となった。中国の口腔医療ケアサービス消費の新たなバロメーターを示しているほか、多くの人の口腔ケアや維持に対する意識が高まっていることを示している。ECの普及により、より多くの若者が歯の健康や白い歯に関心を持ち、その消費の中心となっている。