
ナイキのCMは、「動かし続ける。自分を。未来を。The Future Isn’t Waiting」と題したもの。サッカーをする3人の少女が、差別やいじめ、アイデンティティーに苦悩しながら、スポーツを通じてそれを乗り越えていこうとする様子が描かれている。最後の「いつか誰もがありのままに生きられる世界になるって?。でも、そんなの待ってられないよ」という言葉からは、自ら行動を起こすことを応援するメッセージが読み取れる。なお、ナイキによるとCMの内容は「リアルな実体験に基づいたストーリー」だという。
中国のニュースサイト・観察者網に1日付で掲載された記事は、このCMの内容が「日本のネットユーザーの敏感な神経を刺激した」とし、「原因は、日本社会に存在する人種差別を暗に指摘し、日本を批判するものと受け止められたからだ」と説明した。
その上で、日本のネットユーザーから「日本人をとがめて楽しいのか」「ナイキの製品はもう買わない」「今はクラスに一人や二人国籍が違う子がいるし、仲良く通学している。偏見を持っているのはナイキ」「ナイキのスニーカーを全部捨てたくなる」などの批判の声が上がったことを紹介。
一方で、「称賛するコメントも少なくない」として、「素晴らしいCMだと思う。多かれ少なかれ日本には差別はある」「すべての人に外国人差別に目を向けさせる警鐘だと思う」といった声のほか、「ピコ太郎」こと古坂大魔王も「これ作った人…てか、NIKE…朝から泣かすよ。だから、NIKEの靴やら服やらカッコいいんだね。こんなの作れちゃうんだもの。そりゃかっこいいわ!」とツイートしたことを伝えた。