中国網が掲載した見解の筆者は、中国国際問題研究院アジア太平洋研究所特別研究員の項昊宇氏。
この中で項氏は「中国の学界や世論では日本に対する『再認識』が一つの潮流にもなっている」と説明。「国家統治(ガバナンス)、社会的公平、エコ環境、防災・減災などの分野における日本の成果に注目し、冷戦後の日本の経済・社会の発展を改めて評価しようとする観点が増えてきている。中国人の日本に対する認識が『一般的な歴史問題化』から脱却し、包括的に論理的かつ多元的になってきていることがさまざまな現象から見て取れる。これは中国社会が進歩し、成熟してきているという証拠だ」と論じた。
その一方で「日本国内での中国に対する認識はいまだ時代の変化に対応できていない」と言及。自らの日本留学経験からマイナス報道の特徴として、まず「中国と日本の国情は大きく異なることを無視し、イデオロギーを先行させ、社会主義の中国に『異質大国』というレッテルを貼り、日本の『常識』に合わないことは『異端』、西側の政治体制ややり方・習慣に合わないことは『独裁』と認識する」との「異質論」を挙げた。