「共同富裕」めぐり中国で異例の論争、「内部の混乱示唆」と注目―海外メディア

「共同富裕」めぐり中国で異例の論争、「内部の混乱示唆」と注目―海外メディア
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中国共産党の習近平総書記(国家主席)が提唱した「共同富裕」(共に豊かになる)について、米ブルームバーグ通信は「異例の論争が起きている」と伝えた。この中では「習氏が無秩序な資本拡大をどこまで抑制しようとしているのかをめぐり、中国内部で混乱が生じていることを示唆」と注目している。

「共同富裕」が耳目を集めたのは、習氏が進める規制上の取り締まりは国全体に及ぶ深淵(しんえん)な「変革」だとするブロガー、李光満氏の論評が先月、国営メディアに一斉に掲載されたのが発端。李氏は「資本市場はもはや資本家が一夜にして金持ちになる楽園にはならない」との論評で「この人民中心の変革を阻む者はすべて処分される」と主張した。

8月17日に開かれた中央財経委員会第10回会議では質の高い成長の中で「共同富裕」を促進することが取り上げられ、習氏は「共同富裕の道のりで誰一人取り残さない」と重ねて強調した。

ブルームバーグ通信によると、これにかみついているのが環球時報の胡錫進編集長らだ。共産党機関紙・人民日報の系列紙である環球時報はタカ派的な論調で知られているが、胡氏は「計画されている変革は最高指導部からの統一した政策の結果だ」と反論。「第二の『文化大革命』を連想させるような全面的な運動ではなく、漸進的な社会的進歩が目的だ」と論じた。

1980年代に中国の改革開放政策を率いたかつての最高指導者・トウ小平氏の通訳を務めた高志凱氏も首をかしげた一人。高氏によれば、共同富裕の議論は「非常にセンシティブ」で、最高指導部からのメッセージは巨大な官僚機構を通過する中で「誇張される」可能性がある。

高氏は7日、ブルームバーグテレビジョンで「共同富裕が過度なキャンペーンとなる危険性を警戒する必要がある」と述べ、そのような展開はビジネスを阻害し、中国の競争力を損ねる恐れがあると指摘。「例えば私は個人的に共同富裕の追求がイノベーションや創造性、起業家精神を損なうような状況を見たくない。まさにこれらは、中国が今現在と向こう何年にもわたって必要としていることだからだ」と語った。

これに対し、中国国際放送局(CRI)の電子版は「富裕層の富を奪い貧困者を救うことではない」との記事を掲載。「最近になってから打ち出されたものではない。中国共産党が創立当初から目指す目標であった」とした上で、「共同富裕」が「劫富済貧」(富を奪い貧困者を救う)あるいは平均主義の再燃ではないかと懸念する声にも触れた。

CRIによると、中央財経委員会弁公室の韓文秀副主任は「共同富裕は勤勉とイノベーションにより豊かになること、法律順守を前提にした経営・操業により豊かになるトップランナーを奨励し、先に豊かになった一部の人がまだ豊かになっていない人をけん引・支援することを奨励するものである」と言及。「富裕層から財産を奪って貧困者を救うようなことはしないと説明した」という。(編集/日向)

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