ロックダウンの上海に「三つの崩壊」が現れる―米華字メディア
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米華字メディアの多維新聞は13日、新型コロナウイルス感染拡大で事実上のロックダウン(都市封鎖)が行われた中国上海市に「三つの崩壊が現れた」とする記事を掲載した。以下はその概要。

上海の現下の感染対策に対する世間の見方は分かれるが、ゼロコロナは当局の確固たる防疫戦略、正常な生活を維持して人々を守る唯一の方法だ。だが、困難な生活に関する情報が絶えることはなく、SNSを見るとほぼ毎日、「薬が購入しづらい」「肉や野菜が不足している」といった援助を求める声が目に入る。中国の防疫モデルが大勢の命をつなぎとめたことを誰も否定できないが、さまざまな問題も生じている。

現在の上海には医療システムの崩壊、物資配送の遅れが引き起こした大衆の心理崩壊、メディアシステム全体の崩壊という三つの崩壊が現れている。うち、メディアシステムの崩壊は第一に置くべきであり、熟考にも値する。

メディアシステムの中で国家級メディアがより多く担うのは国の政策を伝える任務だ。一方、地元型メディアや民間に近いメディアは一定の弾力的空間を持つことができる。しかし「正規メディア」とSNSで見える「民衆の現実」の間には大きな差があり、正規メディアが伝える「防疫の前向きなエネルギー」と人々の間で広く拡散されるセルフメディアの文章は明らかに異なる。

今回の上海の防疫をめぐってはほぼ毎日のようにデマの打消しが行われたが、メディアがもしデマを否定するだけで民衆に代わって声を発しないなら、デマはより多くなり、火に油を注いでしまうだろう。(翻訳・編集/野谷)