2022年5月6日、中国メディアの大象新聞は、湖南省にある高さ100メートルの断崖に「最も不便なコンビニ」が出現したと報じた。記事は、湖南省平江県の石牛寨と呼ばれる観光地にそびえ立つ高さ100メートルの断崖の中間部分に、約5平方メートルの「コンビニ」(中国語で:便利店)が出現したとして、その映像を紹介した。映像からは、崖の中腹に設けられた金属製の土台の上に簡素な建屋が立ち、その壁に「便利店」と書かれている様子が見て取れる。この観光地のスタッフはコンビニについて「われわれが観光客のために設置したもの。普段はスタッフが店の中で水やおやつを売っている」と語り、ロッククライミングを楽しむ観光客が途中で空腹や疲れを感じるケースが多く、体力を回復してもらうために設置したと説明した。記事によれば、この「世の中で最も不便なコンビニ」は開業からすでに5年が経過しており、飲料水やソーセージなどを販売。飲料水は1本2元(約40円)と観光地特有の「ぼったくり価格」ではない良心的な値段となっている。スタッフはロッククライミングの技術を取得しており、観光客がやってくる前に売り物を背負って店までクライミングするとのことで、設備の安全点検も兼ねているそうだ。現在、観光地自体はオープンしているものの、ロッククライミングのアトラクションは新型コロナの影響で営業していないため、この「コンビニ」も臨時休業状態。この「不便な便利店」を利用できるようになるには、もう少し時間がかかりそうだ。断崖の中腹にある「コンビニ」について、中国のネットユーザーは「ここの店員はきっと店内に引きこもりっぱなしだろうな」「これは保険加入必須だ」「水1本手に入れるのも大変だな」「この『便利店』の便利とはいったい……?」「店内にトイレがあるのかが気になる」「ここの店員は給料よさそうだな」「ドローンを導入すればいいのでは?」といった感想を残している。また、あまりに簡素な土台と建屋であるために「見るからに危険なんだけど…」と案じるユーザーも見られた。(翻訳・編集/川尻)
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