韓国の「脱中国」政策に人々からは懸念の声―中国メディア
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韓国政府がこのほど打ち出した「脱中国」政策に対し、韓国の世論から反発や懸念の声が上がっている。中国のニュースサイト・環球網は30日、韓国メディア・JTBCの29日付の報道を引用して伝えた。

JTBCによると、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する中、韓国大統領室の崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官は29日、スペインのマドリードで行われた記者会見で、「中国を通じた韓国の輸出経済繁栄の時代は終わった」と述べた。同氏が代替案として提示したのは、韓国経済の発展に向けた欧州との協力強化だった。JTBCは、「中国は現在、韓国の輸出入貿易シェアで最大の割合を占める国であるため、崔氏の発言は韓国国内で懸念を生んでいる」と報じた。

崔氏は29日の記者会見で、今回の尹大統領の「NATO訪問」を、韓国の原発と国防産業に対する「宣伝外交」と定義した。同氏は、「韓国はポーランドとチェコの原発増設の受注に全力を尽くす」「韓国と米国がバイデン大統領の訪韓中に技術同盟関係を結んだのに続き、韓国も今回の「NATO訪問」を通じて欧州諸国と経済や安全保障面で協力していく」と述べた。

JTBCは、「中国をけん制しようとする米国と欧州の動きに韓国が参加し始めたように見える」とした。韓国の学者はこれに対し、「韓国政府がこのような行動を取るのはあまりにも性急で、配慮に欠ける」との見方を示している。

さらに専門家の話を引用して、「現在も中国が韓国の第1位の貿易相手国だ」とし、「昨年の韓国の輸出総額の25%、輸入総額の22.5%が中国とのものであり、韓国も必要な原材料の多くを中国からの輸入に依存している」と伝えた。また、ある関係者は「(韓国政府がこのような決定を下す前に)過去数十年の間に中国市場に進出した韓国企業を考慮すべきだ」と述べた。

韓国メディア・ニューシスは、「韓国政府が今回、『脱中国』政策に関する発言を公表したことについて、韓国経済が中国と密接な関係にあり、多くの韓国企業が中国関連事業を展開している中で、こうした発言が韓国にどのような影響を与えるか分からない」とした。

環球網は、「崔氏の(会見での)発言により、『脱中国』政策が韓国社会で話題になっている」とし、韓国のキム・ジョンデ元国会議員が「米中の戦略的競争が激化する中でも、韓国の対中貿易の比重と依存度はさらに高まっている。(韓国政府は)何を根拠にこんなこと(『脱中国』)を言い出すのか」と述べたことを伝えた。

環球網はさらに、「韓国のネットユーザーからも崔氏の発言について反発や懸念の声が相次いでいる」として、コメントを紹介した。

あるネットユーザーは「韓国が天然資源の少ない国にもかかわらず世界10大経済大国の一角を占めることができたのは、すべて輸出によるものだ。輸出貿易において、韓国の最大の貿易国は中国で、対中貿易は黒字であり、韓国にとって中国は絶対的な存在だ。政治と外交はあくまで生存と衣食の問題を解决するためにあるのに、最大の貿易相手国を突然蹴ってしまうのは、政治でも外交でもなく、自滅ではないか」としている。また別のネットユーザーは、「韓国政府はそんなに『脱中国』が好きなのか。このままでは私たちはおしまいだ。韓国がドイツや日本のように製造業の競争力がある国だとでも思っているのか?」と述べている。(翻訳・編集/刀禰)