韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)新外相は12日、就任式直後の発言で「経済と安保は別とする外交はこれ以上機能しにくくなり、このため価値を排除した実利の追求も構造的に困難な時代になった」などと述べた。中国メディアの環球網は、趙外相の考え方を「百害あって一利なし」などと痛烈に批判する専門家の見方を紹介する記事を発表した。

以下は同記事の主要部分だ。

韓国メディアは趙外相の発言を「従来の、安全保障は米国に、経済は中国に頼るという外交がもはや奏功しないことを示す」などと分析した。

趙外相は、現在は地政学が大転換して国際秩序の構造的が変化しているとして、「世界は強権的な論理が主導するジャングルになりつつある」「経済と安保を別とする外交はこれ以上機能しにくくなり、このため価値を排除した実利の追求も構造的に困難な時代になった」「イデオロギーを無視した実利追求は構造的な困難に直面」などとして、韓国の位置づけと今後の方向を深く考えなければならないと表明した。

韓国政府は11日に行われた趙氏とブリンケン米国務長官との初の電話会談について、北朝鮮問題への対応を中心に協議したと報じた。しかし米国側のプレスリリースでは、韓国側発表にはなかった「双方が台湾海峡と南シナ海の平和と安定を支援する努力を続けることで合意」の部分が追加されていた。

中国社会科学院の米国問題専門家である呂祥氏は12日、「米国は今、韓国や日本に中国との経済的結びつきを減らすよう強いている。

南北対立を背景に、韓国は対米依存を強めており、米国の対韓圧力は『最大限』に近いとすら言える」と評した。

韓国が「安全は米国に、経済は中国に頼る」の戦略を完全に放棄することは不可能だ。なぜなら、韓国の根本的な利益から言えば、中国のような大きな市場から離れれば、大打撃を受けるからだ。米国の戦略にある程度だけ同調する可能性はある。例えば、韓国は米国の圧力により一部分野で中国市場を手放すかもしれない。しかし、多くの分野で中国を完全に「切り離す」ことは不可能だ。

呂氏は、「韓国は台湾海峡と南シナ海問題について慎重だ。このことは、韓国がある程度敏感になっていることを物語る」とした上で、米国側の発表により、双方が台湾海峡や南シナ海問題で話しあったことは明らかとして、「非常に警戒すべきだ」と述べた。呂氏はさらに、「米国の現在の戦略は、台湾海峡と南シナ海問題の『戦艦』に仕立てること」と指摘。また、韓国がこれらの問題について(米国から)何らかの動きを迫られて一線を越えれば、(韓国にとって)短期的にも中長期的にも安全保障上の利益にとって「百害あって一利なし」であり、中国としてはそのことを韓国に見せつけねばならないと論じた。(翻訳・編集/如月隼人)