2024年2月1日、シンガポールメディアの聯合早報は、11月の米大統領選挙でトランプ氏が再選した場合に中国にとってグッドニュースになり得るかについて論じた記事を掲載した。

記事は、1月25日に発表のロイター/イプソスの世論調査によると、トランプ氏の支持率は40%で、現職のバイデン氏を6ポイントリードしていると紹介。

実業家で感情的なトランプ氏が大統領に返り咲いた場合、中国にとっては「吉か凶かはなんとも言えず、メリットがあればデメリットもあることは確かだ」と評した。

そして、4年前にトランプ氏を打ち負かしたバイデン氏が洗練された外交手腕により中国の対外環境を複雑で厳しいものにし続けており、政権発足後からアメリカファーストで内向き外交だったトランプ政権時代の姿勢を放棄し、価値観外交を掲げて中国との包括的戦略競争を最優先したと指摘。トランプ政権で分断された同盟体制を急速に再構築し、インド太平洋地域の小さな多国間メカニズムを駆使してより包括的、有機的、体系的に対中封鎖を実行したと伝えた。

その上で「わが道を行き、規則に縛られない」トランプ氏がカムバックすれば、米国の同盟国は再び米国からの軽視を感じ、中国を抑制する態勢は大きく力を削がれることになると指摘。トランプ氏はフィリピンや日本、韓国の駐留米軍への予算を削減したり、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏と4回目の会談を行ったりする可能性さえあり、そうなれば国際社会における中国の影響力が高まるため、中国にとっては大きなメリットになるとの見方を示した。

一方で「トランプ氏の大統領再選は中国にとって良いことばかりではない」とし、米中貿易戦争の立役者であるライトハイザー氏や親台湾派のポンペオ氏のような対中国強硬派が再び国家安全保障や経済の分野で重職を与えられる公算が大きいこと、中国の最恵国待遇も取り消され、中国の対米輸出に40%以上の関税が課される可能性があることをデメリットとして挙げた。

記事はさらに、トランプ氏が台湾問題に関して中国の忍耐と決意を試す挑発を行う可能性も否めず、枠にとらわれないトランプ氏の行動が相手の誤判断を招き、軍事衝突を引き起こす恐れもあると指摘。「北京はトランプ氏当選に備え、すでに何が起こるかを明確に把握し、準備と対応策を練っているはずだ」とした。(翻訳・編集/川尻)