2024年2月19日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の国内総生産(GDP)が米国を抜く日がやって来るのかについてドイツメディアのシミュレーション結果を紹介する記事を掲載した。

記事は、独紙ディ・ベルトが掲載した文章を紹介。

同紙が現在米中両国のGDPの差が約10兆ドルと非常に大きい一方で、中国のここ数年の急成長をみてきた人々からは「中国が米国を追い抜くのは既定路線」との認識を持っていたとし、20年には英国の経済ビジネス研究センターが「中国は28年に米国を追い抜く」との予測を示し、ほかの多くの機関が30~33年のトップ交代を予測していたと紹介した上で、「しかし、今では中国が米国を追い抜くことは永遠にないという声がますます多くなりつつある」と指摘したことを伝えた。

そして、同紙がコンピューターモデリングにより算出した各種モデルを総合した結果「極めて有利な条件がそろわない限り、中国が米国を抜く可能性はない」との結論が示されたと紹介。「極めて有利な条件」の例として、中国のインフレ率が今後数十年間変わらないことや、米国の経済成長率の少なくとも2倍以上を保ち続けることなどを挙げるとともに、たとえこれらの条件をクリアしたとしても今から30年以上先の57年になってようやく米国のGDPを抜くことができるとした。

記事は、中国が米国のGDPを抜けなくなる大きな要因として同紙が不動産危機を挙げ「日本のデフレが数十年続いたように、不動産バブルの崩壊は一国の経済に長期的な影響を与える可能性が高い」と論じたほか、現在中国に9億8000万人いる15~64歳の生産年齢人口が50年には7億6700万人にまで減り、高齢化や人口減少に伴う労働力不足も経済成長を鈍化させる原因になりうるとの見方を示したことを紹介している。(翻訳・編集/川尻)