サッカーの世界的スター選手で米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが香港での地元選抜との親善試合にけがを理由に出場せず騒動となったことに関連し、仏RFIの中国語版サイトは20日、「中国はメッシを許した?情勢は不透明」とする記事を掲載した。

メッシは4日に香港で行われた試合でベンチに座ったままプレーすることはなかった。

落胆した観客からブーイングや返金を求める大合唱が起き、観戦した香港政府トップの行政長官も「失望」を表明。中国本土でもメッシに対する不満や怒りが広がった。

メッシは「香港では多くの人に集まっていただいたのでプレーしたかったが難しかった。また機会を設けて香港でプレーできれば」と釈明したが、7日に東京の国立競技場で行われたヴィッセル神戸との親善試合に途中出場すると、中国で騒動はさらに拡大し、メッシを広告塔に起用しているブランドに対し、メッシとの契約解除を求める声も上がった。

試合を主催したタトラー・アジア社は9日、チケット代金の50%を払い戻すと発表。この騒動の余波で、アルゼンチン代表が3月に中国で開催予定だった二つの親善試合がキャンセルされた。

タトラー・アジア社はメッシの欠場について、当初は前半が終わるまで知らされていなかったと報告していたが、その後、試合が始まる15分前には把握していたと報じられ、さらに物議を醸した。

メッシは19日、自身の微博(ウェイボー)アカウントを更新し、香港での試合に出場しなかったことをめぐる騒動について釈明する動画を投稿。「香港での試合後、(欠場したことに)言及するものをたくさん読んだり聞いたりした。本当のことを伝えるために、このビデオを撮った。皆さんがこれ以上、誤った情報を目にすることがないよう望んでいる」とした上で、「私が政治的な理由やその他たくさんの理由でプレーしたくなかったと言う人もいたが、それは事実ではない」と説明した。

RFIの記事によると、メッシの釈明動画について、中国のSNS上では「謝罪がなかった」などとして引き続き不満の声が多く上がった。

他方、中国共産党系の環球時報の元編集長で、同党の広報的役割をしてきた胡錫進(フー・シージン)氏は19日、ウェイボーへの投稿で、「(メッシの)態度は誠実に見えた。個人的には彼の今回の説明を受け入れる」とコメントした。(翻訳・編集/柳川)