2023年初めに対話型人工知能(AI)の「ChatGPT(チャットGPT)」が大規模AI(人工知能)モデルのブームを引き起こしてから、24年初めに動画生成AIモデル「Sora」のテキストだけで動画を生成する技術が世界を震撼させるまで、世界ではトップレベルAI技術の世代交代のペースが加速している。中国は自身のAIの道をどのように歩めばよいだろうか。

中国人民政治協商会議全国委員会の委員を務める360集団の創業者の周鴻褘(ジョウ・ホンウェイ)氏はメディアの取材に、「中国にはやはり優位性があると思う。中国の垂直分野の大規模AIモデルが(マルチモーダル大規模言語モデル)『GPT-4』を超えることは完全に可能だ」と述べた。

中国は今、AI発展のトレンドを積極的につかんでいる。工業・情報化部がまとめたデータによると、中国AIコア産業の規模は5000億元(約10兆円)に達し、企業数は4400社を超え、デジタル化した生産現場とスマート工業はすでに1万カ所近く建設された。

企業の活力、政策のボーナス、技術特許、開発の原動力、産業の実力など複数の分野を考え合わせると、中国は世界のAI分野の先頭集団に入っている。しかし周氏は、「中国とこの分野でトップの米国との間には確かに開きがあり、それは主にオリジナル技術の面に現れている」と注意も促した。

周氏は、「これは客観的な事実であり、開きがあることをしっかり知ってこそ、どうすれば相手を追い越せるかがわかる。深層学習モデル『トランスフォーマーアーキテクチャ』もSoraも、本質的にはやはりソフトウェアだ。今の中国の後れは大体1年から2年で、解決が可能なものだ」と続けた。

周氏はさらに踏み込んで、「技術をめぐり最も困難なことはオリジナルの方向性を見つけることだ。正しい方向性、正しい枠組みを選び取った者に、世界中はついていく。中国は正確な枠組みを明らかにしさえすれば、その後の進歩は速い。

中国企業の学習能力が高いからだ」と説明した。

大きな方向性が明確になった後は、新たな道を切り開くことも可能だ。周氏は「中国企業にとって、実際のところ、技術的にGPT-4やSoraに完全に追いつくのを待って、それから応用の実施を探求する必要はない。過去2年間に中国企業は汎用型の大規模AIモデルの分野で先行者によく追いついており、24年は中国AIの『応用の年』になる見込みだ。多くの企業レベルの垂直分野で、大規模AIモデルには大きなやりがいがあることだろう」とした。

周氏は、「企業はこれからは超大規模AIモデルを1つだけ有するということはなくなり、パラメータ数が100億級の小規模の大規模AIモデルを複数有し、モデルごとに1つのシーンの作業を集中させるようになる。

こうした大規模AIモデルは企業の業務プラットフォームと再び結びつくようになるだろう。こうしたモデルであれば、現在の多くの企業にとって、大規模AIモデルが『完全に利用可能なものになり、さらにはよりよく利用することが可能になる』」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)