2024年8月18日、韓国メディア・韓国経済は「昨年8月に東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出が開始された後、日本からの水産物輸入量が増加している」と伝えた。

韓国水産貿易協会と韓国海洋水産開発院(KMI)水産物輸出情報ポータルによると、今年上半期の日本からの水産物輸入量は1万8106トンで、前年同期に比べ13.2%増加した。

上半期ベースでは17年(1万8400トン)以降、最も多かった。日本からの輸入量は21年上半期の1万3100トンから22年下半期は2万456トンに増加したが、処理水放出直前の昨年上半期に激減。しかし、減少傾向は長くは続かず、昨年下半期には増加に転じた。

輸入量が増えた最大の要因は「円安」だと指摘されている。金額で見ると、昨年上半期の9396万6812ドル(約136億7000万円)から今年上半期は8259万3097ドルに減少している。業界関係者は「日本の養殖魚はマダイ、イシダイなどで韓国とは重ならない。輸入のニーズが十分にある中での円安で、輸入量が増えたようだ」と説明している。

また「政界から広まったデマや『怪談』が影響力を失ってきている」との分析も出ている。最大野党「共に民主党」は処理水放出の直前に「汚染水投棄は放射能テロ」と書かれた横断幕を全国に掲げ、「放射能まみれの魚」「セシウムクロソイ」などと市民をあおった。一時は天日塩の買い占め騒動も起き、韓国の水産物市場にも影響したが、騒ぎはさほど長くは続かなかったという。

記事は「福島から放出された処理水はまず米国など韓国以外に到達するが、それらの国が特に反発していないという状況を消費者はしっかり把握している」とし、「ソウル・鷺梁津(ノリャンジン)水産市場の業者も『商売をしているこちらより顧客の方が処理水問題に詳しい』と口をそろえている」と伝えている。輸入量が増えた品目を見ると一般消費者が好む魚類が多く、ブリは昨年の約2倍、ガンギエイは約3倍に増えているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「自分の周りの人はみんな食べないけど?」「かなり前から魚を食べてない。残留物の調査を徹底的にやってもらいたい」「放出開始以来、たとえ国産でも刺身は食べなくなった」「大統領が親日なせいで国がおかしくなっていってる」「わざわざ日本産だと知ってて買う人がいるの?。業者が産地を偽って売っているケースが多いんじゃないのか」など、「日本産の魚は食べない」という声が多く寄せられている。

一方で、「すぐに忘れる国民性だから…」「扇動と怪談で食べている民主党」「こんな扇動にだまされる国民がまぬけなんだ」といったコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)

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