2024年9月2日、中国メディアの環球時報は、海上自衛隊の護衛艦「いずも」がオーストラリアなどとの5カ国共同訓練に参加したことを報じた。
記事は、海上自衛隊が8月27~29日に、オーストラリア、イタリア、ドイツ、フランスの海軍とともに関東南方から沖縄東方において共同訓練を実施したと紹介。
そして、日本メディアが発表した画像によると、訓練の主催者である日本の「いずも」が編隊の指揮官を担当するようすが見て取れたと指摘。ある軍事専門家が「訓練の主導者が日本であることの表れ。公開されている訓練内容を分析すると、従来からの安全保障分野に焦点を当てていることがうかがえる。『いずも』は対潜能力が高く、『カブール』は一定の制空力を持ち、艦載ヘリコプターもある程度の対潜能力を持つ。他の駆逐艦や護衛艦も対艦、対潜が主となっており、今回の演習では特に対潜能力が重視された」と分析したことを紹介している。
また、日本が西側諸国と連合艦隊を組み、日本の近海で訓練を実施したことからは、日本が北大西洋条約機構(NATO)のメンバー国との協力を強化したい思惑も透けて見えるとしたほか、今回の訓練には中東情勢の緊迫化によりアジア太平洋地域の空母が出払っている状態の米軍が参加していないものの、その内容からは米国のインド太平洋戦略を推進するものは明らかだとも主張。前出の軍事専門家が「米国不参加の状況でも、アジア太平洋地域において米国がなおも軍事的な存在感、影響力を保っていることが分かる」と述べたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)