スポーツメディアの直播吧は5日、中国国営の中央テレビ(CCTV)がサッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選の日本戦を生放送しなかった理由について報じた。

中国はサッカーの実力こそ及ばないものの国民のサッカー熱は高く、出場国枠が拡大した今大会で自国代表が2002年以来2度目のW杯出場をつかめるかに大きな注目が集まっている。

そんな大事な最終予選の初戦が中央テレビのスポーツチャネル(CCTV5)で生放送されなかったのは“異例の事態”とも言えるが、中央テレビ系のスポーツアカウント・央視体育はその理由について次のように説明している。

「われわれは中国代表がW杯を目指す重要な段階にあり、国を挙げて注目すべき重要な予選であることをよく知っている。今予選の著作権はアジアサッカー連盟(AFC)代理会社のアジアサッカーグループ(AFG)が所有しており、当テレビ局は繰り返し交渉してきたが、相手のオファー(の金額)が非常に高かった。当方は国営のテレビ・ラジオ局として、国益至上の原則に基づき、国内外の資本がスポーツ著作権市場をかき乱す行為を断固ボイコットする。われわれは各方面と意思疎通を続けており、できるだけ早期に中国代表が出場する試合の著作権(放映権)を獲得し、試合を生放送するよう努める」

中国のネットユーザーからは「その判断は正しい」「生放送しなくていいよ。腹立つだけだから」「ポイントは、(中国代表は)大金を払うに値しないということ」「いい。賢い選択というやつだ」「支持する。払うのは金の無駄」「まあ多分ほとんど負けるだろうから、節約できる金は節約した方がいい」との声が上がり、日本戦に0-7で大敗した後には「これが英断だったことは事実が証明した」「中央テレビは先見の明がある。放送しなかったのは正しかったな」「これ(惨敗)こそ、中央テレビが生放送しなかった理由」とのコメントも寄せられた。

なお、日本でも放映権料の高騰は問題になっており、今回のW杯アジア最終予選の日本代表のアウェー戦はテレビ地上波で放送されず、視聴するには独占配信するDAZNとの契約が必要になる。(翻訳・編集/北田)

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