2024年9月5日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本のアニメが中国国営テレビで放送されなくなったのはなぜか?」と題した動画が投稿された。

動画はまず、「今日、あるネット掲示板で『なぜ中国中央テレビ(国営テレビ。

CCTV)は日本のアニメを放送しなくなったのか?』という質問を見かけたため、その背後にある深い理由と影響を探ってみた」と説明。「かつて日本のアニメは独自の美学と感動的なストーリーで、多くの中国の視聴者の心をつかみ、CCTVは中国と日本のアニメ文化を結ぶ橋渡しとなり、数えきれないほどのアニメファンを夢の世界へ誘うような機会を提供した」と言及した。

一方で、「近年この状況は静かに変化し、CCTVでの日本アニメの放送頻度は大幅に減少し、ほとんど放送されなくなった。多くの熱心なファンはこの現状を嘆き、『日本のアニメがなくなってから、アニメを追いかける情熱も薄れてしまった』と冗談のように語るネットユーザーもいる」とした。

その上で、「この変化は時代の流れの中で、さまざまな要因が交差した必然的な結果だ」と指摘。「まず注目すべきは、政策と規制の厳格化だ。国が文化的内容の方向性を重視する中で、海外文化コンテンツの導入や放送に対する審査がより細かくなった。特に、06年に国家広播電視総局が発表した通知により、ゴールデンタイムでの海外アニメの放送に制限が設けられ、日本のアニメの放送枠が大きく縮小された」と説明した。

また、「同時に中国アニメ産業の急速な成長も見逃せない。この成長は、国家の大規模な支援と市場の積極的な反応に後押しされ、中国産アニメの急速な発展を促進した。CCTVは文化の広がりにおいて重要な役割を担うため、当然ながら中国産アニメの普及に力を入れるようになる。日本のアニメの放送枠が減少するのは自然な流れと言えるだろう」と論じた。

さらに、「中日文化の微妙な違いや厳格な内容の審査も、日本アニメの放送に不確実性を加えている。日本のアニメに含まれるいくつかの要素は、中国の視聴者の美意識や価値観に合わないこともあり、厳しい審査基準をクリアできない作品も少なくない。それでも、日本のアニメは中国市場で姿を消したわけではなく、ネット上のプラットフォームの台頭やアニメ市場の多様化に伴い、依然として中国で多くのファンを抱えている。『はたらく細胞』の教育的な要素や『鬼滅の刃』の熱血感あふれるストーリーなど、どの作品も強力な魅力と影響力があることを証明している」と強調した。

そして最後に「もしCCTVでの日本のアニメの減少により『アニメ不足』を感じている視聴者がいるのなら、ぜひ中国のアニメ市場にも目を向けてほしい。近年、中国産アニメにも優れた作品が次々と登場している。例えば、『剣来』や『仙逆』、『斬神之凡塵神域』や『吞噬星空』など、どれも見る価値がある作品だ」と勧めた。(翻訳・編集/岩田)

編集部おすすめ