サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、日本に7-0と惨敗した中国の識者らが相次いでコメントを発している。
5日に行われた試合は、日本が12分に遠藤航のヘディングシュートで先制すると、前半アディショナルタイムには右からのクロスを三笘薫が頭で合わせて追加点。
試合終了直後、サッカー解説者の韓喬生(ハン・チャオション)氏は「0-7で日本に大敗した。これはわれわれ中国サポーターにも恥をかかせるものだ。中国サッカーはみるからに、滑り台を滑るようなスピードで下降している。さすがはアジア三流。前回大会の予選でも日本に負けたが最大で2点差だった。今回は7点差だ。一体なぜなんだ!?もう一切の希望は抱かなくなった。絶句だよ、絶句!」と切り捨てた。
サッカー元中国代表DFの范志毅(ファン・ジーイー)氏は「相手はやすやすとゴールを奪っていった。ここから遠くなければ、本当に黄浦江(上海市の川)に飛び込みたい。日本に負けるのは受け入れられるが、簡単にゴールを割られすぎ。
スポーツ記者・陳華則(チェン・ホアザー)氏は「中国と日本のサッカーには差があるが、このスコアにはならないはず。普通であれば3点差だ。監督がひどかったためにこのような史上最悪のスコアになった。高洪波(ガオ・ホンボー)や呉金貴(ウー・ジングイ)のような中国人監督に任せても7点差を付けられることはないだろう。もっと言えば、(サッカー評論家の)董路(ドン・ルー)にやらせたってここまでひどくはない」と述べ、ブランコ・イバンコビッチ監督の手腕に疑問を呈した。
サッカー元中国代表FWの毛剣卿(マオ・ジエンチン)氏は「私は今でも(日本との)差はそれほど大きくないと思っている。日本は1980年代にわれわれに抑え込まれていた。だが、今はこうだ。全く違うサッカーをしている。ほとんどわれわれの陣内で試合が展開した」とし、「日本は個人の能力が高い。
一方、中国スーパーリーグ・広州恒大元選手の馮俊彦(フォン・ジュンイエン)氏は「何も意外なことはない。これが日本との真のレベルの差」との見方を示し、「イバンコビッチ監督はアイデアを持ってこの試合に臨んでいたことは間違いないが、いくつか理解できない点があった」と言及。2、3失点目がいずれも右サイドに問題があったとし人選に疑問を投げ掛けたほか、トップについても身体能力に優れ、走力もあるベイヘラム・アブドゥウェリを先発起用すべきだったとの見方を示した。そして、「7点差は大きいように見えるが、日本にはまだ余力が残っていた。国営テレビ(CCTV)が生中継しなかったのは正しかったようだ」と評した。
スポーツ記者・馬徳興(マー・ダーシン)氏は「(中国代表のように)数人の帰化選手だけでW杯に出場できるなら、それはサッカーのために地道に仕事をしてきたプロフェッショナルたちに対する最大の不敬であり、若手育成を重視する国に対する侮辱だ。幸い、こうした状況は起こらなかったが、中国は引き続き、『近道を使って追い越したい』という道を進み続けている」とし、「惨敗によって中国サッカーの管理者たちに目を覚まさせることができるかもしれない。
CCTVの王涛(ワン・タオ)記者は「ここ数日、東京で元中国代表選手の楊旭(ヤン・シュー。日本のサッカー環境にほれ込み日本で生活している)と彼の息子に関するドキュメンタリーを撮影していた。同時に、日本の若手育成についても学んだ。そこから考えて、この7-0という結果は意外ではない。それに、絶望はこのスコアが出た時ではなく、(日本での)撮影や取材の過程で感じた」とし、まもなくその内容が放送されると言及。「われわれは本当に真剣に理解し、学び、反省し、行動する必要がある」と中国のサッカー界に警鐘を鳴らした。(翻訳・編集/北田)