中国東部、浙江省永康市のある女性がこのほど、父親が8月14日に現地のクリニックで23本の歯を抜き、12本の歯にインプラント治療を施したところ、その後痛みが止まらず、13日後に死亡したことをソーシャルメディアに投稿しました。このニュースはすぐにホットな話題となり、注目されています。
永康市衛生健康局が公表した情報によると、この父親が通っていた口腔病院は公立の病院ではなく、営利を目的とした民間の医療機関で、その診療範囲には歯髄炎やインプラントの施術などが含まれていたということです。
永康市衛生健康局が3日に伝えたところによると、この父親はこの口腔病院で歯を抜かれて10日余り後に亡くなりました。23本の歯を1日で抜かれたのかどうかや、死亡が今回の受診と直接的な関連性があるかどうかなどについて調査しており、病院側も調査に協力しているそうです。
この件について、中国中部にある湖北省武漢市第4病院口腔医学センターの向国林主任は、「抜いた歯が多ければ多いほど、患者の痛みは強くなり、術後感染の確率も高くなる」と紹介しました。
向国林主任はまた、「一般的に成人の歯は28~32本だが、現在、抜歯数に対する具体的な規定はない。一般的には一度に抜く歯の本数は最大でも10本余りで、一度に23本はちょっと多い。この場合、クリニックや医師が一定の資質とレベルを備えていなければならないだけでなく、患者の体がそれに耐えられるかどうかも考慮する必要がある。口腔それ自体、細菌が繁殖しやすい環境であるため、傷口が多いと患者は菌血症や敗血症にかかりやすい。そのため、患者が一度に何本もの歯を抜くことはリスクが高い。インプラント修復は患者の体の状況、栄養状態や年齢などの要素を総合的に考慮する必要があり、例えば内分泌代謝障害や血液系疾患、心筋血管系疾患などがないかどうか、および長期にわたって特殊薬物を服用していないか、喫煙や飲酒歴があるかどうかなどを全般的に考慮しなければならない」と述べました。(提供/CRI)