カザフスタン・アスタナで開催中のITTFアジア卓球選手権大会女子団体で、日本が中国を破って優勝を果たしたことを受け、この試合で活躍した張本美和(16)をめぐり「中国の最大のライバルになるのか」との話題が注目を集めている。

9日に行われた中国との決勝、日本は第1試合で張本が勝利すると、第2試合で伊藤美誠(23)が世界ランキング1位の孫穎莎(スン・インシャー)(23)にストレート負けを喫したものの、第3試合の平野美宇(24)が勝利し優勝に王手。

そして第4試合では張本が孫に0-2から大逆転勝利を収め、マッチカウント3-1で勝利。中国を破っての優勝は1974年以来、50年ぶりの快挙となった。

中国メディアの新京報は10日、「50年ぶりに日本チームに敗れる、張本美和の急速な成長に中国チームは警戒を」との記事を掲載し試合を詳報した上で、「中国チームは主力選手に依存し、特に孫は3カ月で34試合をこなしている。WTTチャイナスマッシュの決勝が終わったのは6日深夜で、翌早朝にはカザフスタンに向かった。隙間のないハードスケジュールだ。8日の北朝鮮戦では金琴英(キム・グムヨン)に敗れる番狂わせを演じられ、すでに“危険信号”は出ていた」と評した。

また、今大会で中国は陳夢(チェン・モン)と王曼昱(ワン・マンユー)の2人が欠場していたと指摘。「日本も早田ひなが出場せず、どちらもベストメンバーではなかったが、伊藤美誠、平野美宇、張本美和はいずれも五輪出場経験があった」「団体決勝での日本女子の平均年齢は21歳、中国は25.7歳だった。日本はすでに2000年以降生まれの選手が主力を担っているが、中国は孫穎莎だけ。日本はパリ五輪の準備段階から若手の育成に力を入れており、張本が五輪に出場したことが彼女の大きな経験となった」と分析した。

そして、張本を始めとする若い選手が台頭する日本チームが、次の五輪に向けた中国チームの筆頭のライバルになるとの見方を示した。

中国のSNS・微博(ウェイボー)では「張本美和は中国の最大のライバルになるのか」がトレンド入り。

ネットユーザーからは「日本の若手も強いけど、孫穎莎だって弱いわけじゃない。非合理な(過密)スケジュールと選手の消耗こそが問題」「日本のナンバーワンである早田ひなや韓国のシン・ユビンは五輪でフルに戦った後、オフで調整した。しかし孫穎莎は試合に出続け、団体ではずっと第1シングルスで出ていた。中国に人材はいないのか?」「相手ではなく自分の中に敗因を求めよ。孫穎莎に頼り切りだ。むしろ負けて良かった」といった声や、「馬琳(マー・リン)のような監督なら、すべてが無に帰す」「中国チームのライバルは(張本)美和ではなく馬琳」など、中国女子代表監督の管理能力に疑問を呈する声が寄せられている。(翻訳・編集/北田)

編集部おすすめ