中国の貿易の最新の「成績表」がこのほど公表された。今年第1~3四半期(1~9月)の物品貿易総額は前年同期比5.3%増の32兆3300億元(約678兆9300億円)で、輸出は6.2%増、輸入は4.1%増だった。

世界経済は回復途上にあり、世界的な貿易保護が激化する中、中国の貿易が予想を上回る安定成長を実現したのは容易なことではないというのが国際世論の認識だ。

特筆すべきは、この「成績表」の中に二つの「初」が現れたことで、一つは今年第1~3四半期の貿易総額が同期として初めて32兆元を突破したことだ。前年同期は30兆8000億元だった。もう一つは、各四半期の貿易総額がいずれも10兆元を超え、その上、期を追うごとに逓増したことで、これも同期として初めてのことだ。

このような成績はどこから来たのか。内的要因としては、整った製造業のサプライチェーンや規模の経済による効果、技術の急速な進歩を挙げることができ、これらの恩恵を受け、中国製品は強大な競争力を有し、国際市場の拡張に基礎と保障を提供した。その他、中国経済のファンダメンタルズは良好であり、市場が広大で、強靭(きょうじん)化され、潜在力が大きいことに加え、既存政策と成長政策が力を発揮し、中国の貿易の成長に前向きな要素が積み重なっている。

外的要因としては、このところの外需の回復を挙げることができ、これが中国の輸出に有利な条件をつくり出した。連日にわたり、世界貿易機関(WTO)は通年の物品貿易量成長予測を上方修正し、世界銀行や経済協力開発機構(OECD)は世界経済が安定基調にあるとの認識を示している。こうした中、中国の第1~3四半期の輸出は、欧米日など伝統市場向けが4.2%増で、新興市場向けは対東南アジア諸国連合ASEAN)が12.3%増、対中南米が13.7%増だった。

中国の貿易の二つの「初」は、自身の「規模の安定・質の向上」を示しただけでなく、世界により多くのハイエンド化、スマート化、グリーン化された中国製品を送り出した。第1~3四半期の輸出は、ハイエンド設備が43.4%増、集積回路(IC)が22.0%増、自動車が22.5%増、家電が15.5%増だった。

中国の電気自動車(EV)、リチウム電池、太陽光発電製品の輸出先は200余りの国と地域に及び、世界の供給を豊かにし、インフレ圧力を緩和させただけでなく、世界の気候変動とグリーン転換への対応にも大きく貢献した。

間もなく第7回中国国際輸入博覧会が上海で開幕する。世界各地の新旧友人の参加を歓迎する。中国は引き続き外国の投資家にとって手放せない市場であり、世界貿易回復の重要な推進力であり、世界経済成長の最大のエンジンでもあるというのが各当事者の見方だ。(提供/CRI)

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