中国・吉林省で高所からレンガを落とし、女性を死亡させた20代の男に死刑判決が下った。中国メディアの中国新聞週刊が21日に伝えた。
報道によると、周(ジョウ)被告は2023年6月、同省吉林市の建物の32階部分からレンガを落とした。レンガは下の軽食店で働いていた28歳の女性の額を直撃し、女性は死亡した。
検察によると、周被告は自身の生活がうまくいかないことから社会への憎しみを抱き、建物から次々と物を投げ落として通行人を殺害することを計画。事件が発生するまでの6日間に、5リットルの水が入ったポリタンク2個、未開封のコーラ3本、レンガ8個を投げ落とした。これにより、女性が死亡したほか、客1人も負傷した。
被害者遺族によると、周被告は法廷で「死にたかったが自分で飛び降りる勇気がなく、他人を殺して死のうと(死刑になろうと)思った。6日間で十数回物を投げ落とした」と供述した。一審で死刑判決が下ったが周被告が控訴しなかったため死刑が確定。最高人民法院が死刑執行を承認し、即時執行された。
被害者遺族は、「加害者の両親は泣いていた。何を言ってももう遅いが。彼らは最後までわれわれに謝罪しなかった」と振り返ったほか、今回の事件をめぐり不動産管理会社の責任も問う姿勢を示している。
中国では高所から物を落とす事件が各地で相次いでおり、ネットユーザーからは「これはひどい」「天国と地獄が本当にあればいいなと思った」「今後、物の投げ落としはこの判例を基準にしてほしい」「本人を32階から投げ落としてやればいい」「6日間に十何回も投げ落としてようやく捕まるってどういうことだ?」「最初に投げ落とされた時にどうして誰も動こうとしなかったのか」「最初に警察に通報していれば、事件は起こらなかったかもしれない」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/北田)