「日本人が台湾のある施設に非常に感動している」と、三立新聞網や民視新聞網など複数の台湾メディアが28日に報じた。

記事によると、「日本人的欧吉桑(日本人のおじさん)」の名で有名な台湾在住の日本人男性がこのほど、自身のフェイスブックアカウントで台湾の「騎楼」を絶賛した。

「騎楼」は台湾でよく見られる建物のつくりで、2階部分が道路側にせり出し、1階部分がアーケードのような通路になっているものだ。

男性は「台湾には至るところにあるのに日本にはほとんどないもの」と紹介し、「台湾人が外国人に誇って良いものだと思う。初めて台湾に来て『騎楼』を見た時にとても感動した。雨や強い日差しを避けることができて便利だし、安全だ。他人の土地ではあるが誰でも歩いて通ることができ、私たち日本人にとっては特別な感じがする」とつづった。

日本人が感動!台湾にはあちこちにあるのに日本にはほとんどないものって?―台湾メディア

一方で、「騎楼」には清潔なところと、個人の所有物であふれているところがあるとし、「この差は一体何なのだろうか?」と疑問を投げ掛けたほか、「通行人が『騎楼』で捨てたごみは誰が処理する責任を負うのか?」「通行人が『騎楼』でつまずいて転んだら誰が賠償するのか?」「大勢の人が通り『騎楼』の地面にひび割れなどが起きたら誰が修理するのか?」といった疑問を提起した。

男性は「日本人にとって台湾の『騎楼』文化にはなじみがなく、多くの日本人観光客を引き付けるはず。『騎楼』は素晴らしいが、『騎楼』がある建物の所有者にとっては面倒じゃないのかな?」と述べた。

この投稿に台湾のネットユーザーからは「ヨーロッパの多くの都市にも同じようなものがあるよ」「日本の商店街のアーケードは台湾にもない。それぞれにそれぞれの良さがある」「『騎楼』が清潔かどうかは現地政府の管理規定によるね」「台湾の『騎楼』は建物の所有者が自分の車を止めたり、店が荷物を積んだりしているので、歩行者は車道に出て車の脇を歩かないといけない」「『騎楼』は1980年代から露天商が占領していたことがよくあった。空間設計としては良いと思うが、残念なことに私欲の方が公益に勝っている」「(建物側の)善意なのに(政府が)歩道を造らなくていいという言い訳にされている」「『騎楼』は沿道の地主が負うべき公益義務。政府は土地を買収する金がないから、沿道の地主に対してその一角を歩行者が通行できるようにせよと規定し、建築法と税法上の優遇を与えている」などのコメントが寄せられていたという。

(翻訳・編集/北田)

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