卓球のWTTチャンピオンズ・モンペリエ女子シングルスで初出場初優勝の快挙を成し遂げた日本の大藤沙月(20)について、中国のポータルサイト・捜狐に28日、「最強のダークホース!」と評する記事が掲載された。

27日に行われた決勝では、伊藤美誠(24)、平野美宇(24)ら日本の実力者を破って勝ち上がった大藤沙月が張本美和(16)との日本人対決を制して優勝した。

同記事は「この20歳の新星のプレーは確かに、ファンの目に輝いて映った。勢いと重さのあるフォアハンド、台から中長距離でのカウンター能力、小さな体から巨大なエネルギーが爆発した」とし、大藤の出現により、日本女子チームは新たな五輪サイクルで(早田ひな、張本、大藤の)「トロイカ(有力3選手によるチーム編成)」がほぼ形成されていると述べた。

その上で、大藤の今大会の勝ち上がりについて、「中国選手と対戦することはなかったが、彼女のプレーは確かに優勝にふさわしいものだった」と言及。「今の女子卓球界においてフォアハンドの打力の高い選手は非常に少ない。(世界ランク1位の)孫穎莎(スン・インシャー)を除けば大藤のフォアは屈指と言える。彼女のフォアは一発で流れを変えられるもので、バックは(中国の男子世界ランク2位の)林詩棟(リン・シードン)のようにカウンターが打て、しかも質が落ちない。張本は十分に質の高い選手であるが、大藤は力むことなく制した」とたたえる一方、「打撃動作がやや大きいため、全体的なスピードとしてはそれほど速くはない」と分析した。

そして、中国も新たな「トロイカ」を形成しなければならないとし、「ベテランの域に入った陳夢(チェン・モン)が2028年まで力を保ち続けるのは難しく、孫穎莎と(世界ランク2位の)王曼昱(ワン・マンユー)は揺るがない」と説明。残る1枠を王芸迪(ワン・イーディー)、銭天一(チエン・ティエンイー)らが争うことになるが、「張本や大藤と比べるといずれの選手も潜在力や実力において見劣りする」とし、大藤がダブルスにも適性があることから「(大藤は)日本女子チームにおいて、最後にして最強のパズルのピースとなった」と評した。

<卓球>大藤沙月は日本にとって「最後にして最強のピース」、中国メディアが警戒

また、「(中国女子監督の)馬琳(マー・リン)は張本美和と大藤を重点的に研究し、女子シングルスで再び『全滅』することを避けなければならない」と指摘。「伊藤が台頭してきた当時、中国女子チームを率いていた李隼(リー・スン)は伊藤を徹底的に研究し、伊藤はその後、中国選手になかなか勝てなくなった。しかし、馬琳は現場でただ座っているだけであり、張本を止めることはできない。

アジア選手権(アスタナ)で張本は王芸迪、孫穎莎、陳幸同を相次いで破った。もちろん孫穎莎は負傷の影響があったが、張本をどのように止めるかについて、明確かつ的確な戦術は何もない」と述べた。(翻訳・編集/北田)

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