2024年11月5日、韓国・聯合ニュースによると、中国の一部のネットユーザーが韓国の舞踊「扇の舞(プチェチュム)」を中国の文化であると主張しており、誠信女子大学の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授が韓国政府に強い対応を求めた。

徐教授は5日、自身のSNSに「中国のSNS上で『韓国が扇の舞を盗んだ』といった内容の書き込みや写真が拡散されている」と投稿した。

情報提供を受け、自らSNSの状況を確認したという。「中国は朝鮮族を利用して韓国固有の文化を自国の文化として取り込もうとし続けている」と指摘している。

また徐教授は、香港故宮文化博物館が昨年、公式SNSに扇の舞の写真を載せて「Chinese Dance(中国舞踊)」と説明していたこと、今年の旧正月に米国内で中国人が韓国の伝統衣装を着て行った扇の舞のパフォーマンスが「中国のダンスチーム」として紹介されたこと、中国のポータルサイト「百度」では依然として扇の舞が「中国の民間伝統舞踊」とされていることなどにも触れている。

記事は「『扇の舞』は1954年に舞踊家の金白峰(キム・ベクボン)が初めて披露した。68年、メキシコ五輪での公演を機に韓国を代表する舞踊作品として定着し、92年に『名作舞』に指定、2014年には平安南道無形文化財第3号に指定された」と説明している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「扇の舞は20世紀の半ばに作られた個人の創作物なのに、どこが朝鮮族の遺産だというのか」「扇の舞に用いる、軽くて丈夫で自由に広げたり閉じたりできる扇自体、韓国で生まれたものだ」「文化大革命で自分たちの文化遺産を燃やし尽くしておいて、今、自分たちに何も残ってないから他国がうらやましくてたまらないんだな」「中国は他国に対する基本的な礼儀がなく、常識や道理というものを知らない」など怒りのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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