中国南部の広東省深セン市に本社を置く中集集団(CIMC)傘下の中集来福士海洋工程(中集来福士、CIMC‐Raffles)がオランダの海洋土木会社バンオード(Van Oord)から受注して建造した次世代洋上風力発電作業台船BOREAS号の引き渡し式典が8日、中国東部の山東省煙台の基地で行われました。

BOREAS号は、世界の次世代自航式SEP船(自己昇降式作業台船)で、長さ176メートル、幅63メートル、最大作業水深は80メートルです。

同船の最大吊り上げ能力は5万5000トンに達し、デッキ面積は7000平方メートルを上回り、メインのクレーンの吊り上げ能力は3310トン、アームの高さは155メートルで、25メガワットの洋上風力タービンを設置することができます。そのうち、サイズやつり上げ能力、巻き上げ能力などの主要な指標はいずれも同タイプの製品の中でトップとなります。

また、クリーンで環境に優しい炭素排出要件を満たすため、BOREAS号はメタノール貯蔵タンクと5台のメタノールデュアルフューエルメインエンジンを備えており、船舶のカーボンフットプリントを78%以上削減できます。さらに、同船は選択触媒還元装置を配備しており、窒素酸化物の排出を最小限に抑えるほか、エネルギー消費効率の向上や燃料消費の低下につながります。

世界初の本格的な石油と電気のハイブリッド作業台船として、同船のバッテリーシステムは初めてメインエンジンの全機能に対応するという画期的な進歩を遂げています。引き渡し後、同船はヨーロッパの風力発電所に配置され、次世代洋上風力発電インフラ設備の輸送と設置作業に使われます。

現在、世界の風力発電事業は急速な成長期に入っており、中集来福士は洋上風力発電設備の製造や風力発電資源の開発および輸送と設置などの優位性を生かし、洋上風力発電産業の持続可能な発展とクリーンエネルギーの活用に持続的に力を入れていくものと期待されています。(提供/CRI)

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