中国北西部の甘粛省酒泉市の敦煌では、中国エネルギー建設集団が設計と建設を担当した世界初の660メガワット人工洞窟型圧縮空気貯蔵エネルギー発電所のモデル施設が操業可能との審査結果を得たことで、8日に正式操業を始めました。施設の操業開始は中国の圧縮空気貯蔵エネルギー産業が単機電力600メガワット級の新時代に向かっていることの象徴です。

同施設は敦煌全グリーン発電所基地の重要な構成部分であり、単機発電能力、貯蔵エネルギー規模、貯蔵空間で「3つの世界の最大」を切り開きました。すなわち施設の単機出力が660メガワット、貯蔵エネルギー規模が2640メガワット時、空気貯蔵容積が50万立方メートル近くに達したわけです。紹介によれば、施設全体の規模の向上は重大な体系的飛躍であり、中国の圧縮空気貯蔵エネルギー技術の全方位的な大きな向上を推進し、圧縮空気貯蔵エネルギー業界の単位電力当たりのコスト削減、システムの変換効率の向上、産業の成熟の加速がさらに推進されます。

この世界初の660メガワット人工洞窟型圧縮空気貯蔵エネルギー発電所のモデルプロジェクトの概算投資額は46億元(約930億円)を超えます。施設は1度に2万トンの空気を貯蔵し、660メガワットのフル負荷運転を持続して実現することができます。蓄積エネルギー時間は8時間、放出時間は4時間で、そのことによる発電量は敦煌市の常住人口の1週間の電力使用量に相当する264万キロワット時に達します。施設の完成は甘粛省のグリーン電力利用能力を有効に向上させ、甘粛省の新型電力システムに力強い支持を提供し、従来型の施設や関連産業のモデルチェンジとアップグレードを促進するなどで、循環型経済の発展を促進するための重要な模範としての意義があるとされます。(提供/CRI)

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