このほど発表された「世界人工知能信頼・態度・応用調査報告書(2025)」(以下、報告書)によると、調査対象となった中国の回答者の人工知能(AI)に対する信頼度と受容度は、世界平均を著しく上回っていることが分かりました。

報告書は47の国と地域に住む人々を対象に実施した調査研究に基づいてまとめられたものです。

オーストラリアのメルボルン大学のニコル・ギレスピー教授ら研究者は、オランダを本部とする世界4大会計事務所の一つであるKPMGのチームと共同で、2024年11月から2025年1月にかけて4万8000人を対象にインタビューし、調査研究を実施しました。

報告書は、世界各国の職場がすでにAI協働の時代に突入したとしています。調査対象者の58%が自発的にAIツールを利用しており、うち毎週さらには毎日利用していると回答した人が31%を超えています。特に中国の職場でのAI応用率は93%に達し、利用者の50%は利用が常態化していて、明らかに他国を上回っています。

今回の調査結果によると、中国の回答者のAIに対する信頼度と受容度は明らかに世界平均水準を上回っています。これは中国政府がAIのハイレベルの発展のためにしっかりとした基盤を築いただけでなく、セキュリティー管理にもより厳しい要求を打ち出していることを示しています。KPMGアジア太平洋エリア・中国代表の陶匡淳氏は、「今年の中国の政府活動報告では『AIプラス』活動を引き続き展開することが提言され、多くの地域でも大規模言語モデル応用の『コンプライアンス遵守、安全、信頼性』を確保することを重要な措置としている」と述べました。

ギレスピー教授は、「新興国がAIに対してより高い応用率と信頼度を達成したことは、AIがこれらの国の人々に相対的により大きなメリットとチャンスをもたらし、経済成長の中でますます重要な役割を果たしている可能性が高い」と分析しています。(提供/CRI)

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