2025年11月20日、中国メディアの捜狐新聞は、上海市の呼吸器科病院でルールに反した喫煙行為がまん延している現状について報じた。

記事によると、近ごろ中国のSNS上で、上海市にある「上海肺科医院」内の喫煙状況に関する告発があり、「通路にたばこの吸い殻が散乱し、禁煙の標識が形骸化している。

病気を治す場なのに煙だらけで絶句してしまう」との指摘があり注目を集めた。現地メディアの記者が実際に病院を訪れてみると、ネットでの書き込み通りの状況だったという。

病室がある14階の病棟では壁に「禁煙」の標識が目立つように掲げているにもかかわらずたばこの臭いがし、目の前で男性が平然と喫煙し、吸い殻を床に捨てる行為が確認された。どの階にも窓のレールに吸い殻が大量に詰められており、窓枠にはたばこによると思われる焦げ跡も残っていたとのこと。また、呼吸器・重症医学科病棟の廊下でさえ、吸い殻が見られたという。

呼吸器科病院の病棟にたばこの吸い殻散乱、「禁煙」標識まったく効果なし―上海市

一方で、人の流れが多い1~3階の開けた場所では他人から見つかりやすいためか喫煙の形跡は少なかったというが、外に出るとごみ箱付近や歩道上では「禁煙マーク」が掲示されているにもかかわらず多くの人が集まって喫煙していた。患者の家族からは「毎日ここで誰かが吸っているのに誰も注意しない」「時には煙の臭いが病室の方まで漂ってくる」といった憤りの声が出ているという。

呼吸器科病院の病棟にたばこの吸い殻散乱、「禁煙」標識まったく効果なし―上海市

記事は、病院側の対応について、医師は「もし誰かが吸っているのを見かけたり、患者の家族から指摘を受けたりした場合は注意しに行く」と語るも、現場に到着した際には喫煙が終わっていることがほとんどで「摘発」が極めて困難であると説明。禁煙標識の効果もほぼゼロに近く、医師の口頭注意に頼っている現状では院内の喫煙管理体制は不十分だと評した。

その上で、呼吸器科が専門とは思えないような現状の病院が取るべき対策として、医師ではない専門スタッフによる巡回頻度向上、煙感知器や監視カメラの設置、入院時における患者や家族に対する健康意識や禁煙の徹底といった点を挙げている。

この件について、中国のネットユーザーからは「公共の場でたばこを吸うのは、その辺で大小便すると同じ」「スプリンクラーを設置して、作動させた人に賠償させればいい」「21世紀も4分の1が過ぎようとしているのに、今なお病院での喫煙が問題になる社会って一体……」「喫煙で肺がんになって入院している患者も多いんだろうな」といった感想が寄せられたほか、同じような体験をしたという声も聞かれた。(編集・翻訳/川尻)

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