中国では人工知能(AI)などのデジタル技術で法治サービスが身近になりつつある、と中国メディが伝えた。オンラインで法律資料を調べたり、オフラインで法律事務所や弁護士を探したりする従来の方法に比べ、AIには、いつでも相談でき、無料で利用のハードルが低く、手順の案内が分かりやすいという特徴と利点がある。
中国通信社(CNS)によると、浙江省では2006年から法律サービスのデジタル化を段階的に進め、デジタルツールを活用して法律サービス体制を整え、市民により便利な法治関連サービスを提供してきた。
その一つである嘉興市が提供しているAI法律相談サービス「嘉興数智普法人」ミニプログラムは法治広報、法律相談など八つの機能を集約し、「オンライン+オフライン」の二つの窓口を通じてサービスを提供している。これまでに市民からの相談17万件余りに回答した。嘉興市管轄の桐郷市では、このアプリに弁護士資源を接続し、「弁護士デジタルヒューマン」を構築して、民営企業に専用の法律サービスを提供している。
桐郷市桃園村の村民、張雲仙さんは村に「数智普法人」が導入されてから、自分が困ったときに相談できるだけでなく、親戚や友人が必要とする場合にも手助けできるようになったと話す。「少し前に土地流転契約のリスクについて質問したところ、一つ一つ回答してくれた。まるで専門の弁護士が指導してくれているようだった」という。
こうしたスマート法律サービスは、中国で働き、暮らす多くの外国人にも便利さをもたらしている。
「世界のスーパーマーケット」と呼ばれる義烏国際商貿城4区の公共法律サービス端末ではパキスタン人商人の男性が越境貿易における契約問題について知りたいと相談した。AI回答機能はすぐに関連する法律条文を表示し、標準的な契約書も作成した。男性は「こうした端末の数はまだ多くなく、対応言語も少ないが、それでも弁護士費用を少し節約できた。今後さらに良くなることを期待している」と語った。
現在、チャットGPT(ChatGPT)や深度求索(DeepSeek)など中国内外のAI大規模モデルがデジタル化の流れを加速させる中、AIは中国政府部門の日常業務にも深く入り込んでいる。
無犯罪記録証明の発行や居住証の更新手続きといった利用頻度の高い場面に対し、浙江省ではAIが資料を自動審査し、情報を照合している。同時に複雑なケースには職員が対応する体制も整えている。温州市甌海区が打ち出した「合同釘」スマート管理プラットフォームはAI審査モデルを使い、平均7秒で行政契約1件の「チェック」を完了できる。
CNSは「最高人民法院による人工知能の司法応用の規範化・強化に関する意見」「ネットワークデータ安全管理条例」などが相次いで発表され、AIが法治の枠組みの中で健全に発展するよう取り組んでいる」と紹介。「より高い水準の平安中国、法治中国はさらに信頼できる『スマートな頭脳』を持つことになる」と強調した。(編集/日向)











