2026年6月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国ショック2.0」と題し、ドイツの工業がかつての「教え子」であった中国に追い抜かれる危機に直面していると報じた。
記事は、ドイツ経済が中国の販売市場と原料供給に深刻に依存する中、中国が世界をリードする工業強国として強力な競合相手となっていると指摘。
そして、ドイツのライシェ経済・エネルギー相が公平な競争環境と原料確保を訴えていることに触れつつ、ドイツ政府は自国企業への報復を恐れて対中強硬策にブレーキを掛けざるを得ない状況にあることを紹介している。
また、独化学大手のバスフ(BASF)が中国で90億ユーロ(約1兆6600億円)規模の巨大工場を建設している事例を挙げ、ドイツ企業の投資拡大が中国政府への依存を深めているとも分析。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が提唱した内需・輸出の両輪で発展させる双循環戦略によって、輸入に依存せず、世界を中国製品に依存させることに成功していると評した。
一方で、米国からは「ドイツの化学企業が自国で入手不可能なロシア産の天然ガスを中国の拠点で利用している」との批判が出ていることも併せて伝えた。
記事は、中国問題の専門家であるゲッティンゲン私立応用科学大学のフェルミール名誉教授が現在の状況について、1980年代の合弁事業を通じて技術を学んだ中国が、今や自動車などの分野で品質と価格の両面においてドイツをはるかに追い越す一方、ドイツは慢心から中国の電動化戦略などを20年も前から軽視し続けたことで、現在の逆転現象を生んだとの見解を示したことを紹介した。
記事は、中国がすでにドイツ工業の大部分という「ランチ」を平らげ、さらに先端技術分野という「ディナー」にまで食指を伸ばしつつあるという、欧州改革センター(CER)の研究員による見解を伝えた。(編集・翻訳/川尻)











