中国・広西チワン族自治区横州市で、洪水で逃げ出したとみられるヘビにかまれて死亡した女性の遺族が、養殖場の経営者を相手取り裁判を起こそうとしている。中国メディアの紅星新聞などが伝えた。
今年7月6日、同市雲表鎮鄧圩村で豪雨による洪水が発生。養殖場から約900匹のヘビが逃げ出し、陸(ルー)さんは自宅で猛毒を持つコブラにかまれたとみられる。当時、夫は洪水で100メートルほど流されており、自宅には陸さん1人だけだった。夫は負傷したものの木にしがみついてなんとか助かった。
道路が寸断され、通信も一時途絶えていたことから陸さんの救助には時間がかかった。住民らの協力により、翌日午後になんとか病院まで搬送したが、死亡が確認された。陸さんをかんだとみられるコブラはそのまま姿を消したという。
夫は「この洪水がなかったら、家から200メートルもない場所に10年以上も前からヘビの養殖場があったなんて、知りもしなかった。同じ時間帯に、周辺で洪水によって流されたヘビの養殖場は、あそこだけだった」と語った。
養殖場は後に無許可営業だったことが発覚した。養殖場を経営していた人物は、陸さんをかんだヘビが自分の養殖場から逃げたものだという証拠はないと主張。無許可営業で罰金を科される見通しである上、洪水で施設が流されて大きな損失を被っているため賠償金を負担する余力はないとし、「人道的な補償」として2万元(約46万円)の支払いにのみ応じる姿勢を示している。
横州市自然資源局の職員は、「問題となったヘビの養殖場には是正を命じた上で、すでに(設備は)撤去した。本件は公安機関に引き継がれたが、問題のヘビがこの養殖場から逃げ出したものだと証明できなかったため、警察は立件しなかった」と説明した。雲表鎮政府の職員によると、双方は話し合いを行ったが合意には至らなかった。陸さんの遺族は養殖場の経営者を訴える予定だという。
中国のネットユーザーからは「悲劇だ」「これは裁判を起こしても、勝てる可能性は低いな」「裁判するのはいいとして、どうやって証拠をそろえるんだ?」「同情はするけど、証明するのは難しいよ」「ヘビが養殖場から逃げ出したものだったのか、それとも野生のものだったのかなんて分かりっこない」「責任を追及したところで無駄だと思う」「本当に何とも言えない。もう運命と思って割り切るしかない」「あまりにかわいそう。国が救済してあげてほしい」といったコメントが寄せられている。(翻訳・編集/北田)











