焦点:傷ついた子どもをどう守るか、問われる日本の児童養護

Chang-Ran Kim
[東京 24日 ロイター] - クリスマスパーティーだと言われて児童福祉司に連れていかれた場所は、子ども約60人が暮らす、和歌山県の町にある児童養護施設だった。森谷美和さんが、6才のときのことだ。
「パーティー」だったはずの訪問は、母親から離れて8年以上過ごす長期の入所になった。長年にわたる孤独感、いじめ、そして心の傷との闘いの始まりだった。
自分がどうして施設に預けられたのか、美和さんが具体的な理由を知ることはなかった。分かっているのは、行政が、家族といるよりも施設に預けた方がよいと判断したということだけだ。
統計によると、虐待、ネグレクトやその他の理由で親元にいられない子どもたちの大半を里親に預ける多くの先進国と違い、日本ではそのような子どもたち3万8000人の8割以上が里親ではなく養護施設に預けられている。
いったん施設に入った子どもたちの約7人に1人は、10年以上をそこで過ごすことになる。子どもたちは家族的な環境の中で育成されるべき、という国連ガイドラインからは程遠い。
児童虐待による複数の死亡事例が社会の注目を集めたことにより、政府は子どもを保護する取り組みを優先政策課題として進めている。各都道府県は、来年3月までに事態を改善する新たな計画を立てるよう求められている。
政府は2018年夏、おおむね7年以内に保護が必要な未就学児の75%を里親に預けること、および特別養子縁組の成立件数を5年以内に倍増させて、年間1000件以上とする方針を示した。

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