フランスの大手自動車メーカー、シトロエンがこのたび人気の「DS」シリーズに新モデル「DS4」を発表した。同社によれば、同モデルのデザイナーチームは「今までにないもの」にチャレンジしたとのこと。その言葉の通りに、従来の車にはない斬新なデザインの車に仕上がっている。
一言でいって、「クーペとSUV(スポーツ用多目的車)の融合」。一見相反するコンセプトを、デザイナーたちは見事に調和させ、過去に例を見ないほど美しく、ダイナミックな走りを実現する車両が誕生した。取り分け目を引くのがリアドアだ、ドアハンドルがどこにも見当たらない。しかし、きちんと開閉できるのである。
2011年9月に行われた試乗会では、家族連れにも好評を博したそうだ。シトロエンの飽くなき追求が、今のニーズを捉えたようである。
シトロエンの現在販売されている車種には、大きく分けて2つのシリーズが存在する。使い勝手・快適性を追求し、広いニーズに訴求する「C」シリーズと、より研ぎ澄まされたシトロエンらしさを表現する「DS」シリーズだ。
このDSには「Désirée Spéciale(デズィへ スペシアレ)」、つまり「特別な憧れ」という意味合いが込められているという。通常であれば、同じシリーズの車種は前モデルのデザインや機能を踏襲するのだが、このDSは前車の良いところを受け継ぎながらも、常に先鋭的な挑戦が行われているのだ。
DS3が3ドアハッチバックであったのに対して、DS4は4ドア。クーペ/SUVタイプのハッチバック。またDS3が一人での走りを重視しているのに対し、DS4はミドルクラスでほかの人を乗せられるように設計されている。同一シリーズでありながら、まったく重きが異なるのも大変ユニークだ。