
タイは灼熱の国だ。1年間を通して高温多湿であり、特に雨季の湿度と気温といったらすさまじいものがある。そんななか、タイの風物詩のひとつとして、屋台がある。屋台には冷蔵をされていない生ものや料理が陳列されており、旅行人の食欲をそそらせる。
しかし、こんなに高温多湿なのに、どうして料理が腐らないのだろうか? 腐った料理を食べるのは怖いが、本来腐るべき状況なのに腐ることがない料理を食べるのも怖い。
腐らない理由はふたつある。
ひとつ目の理由は、タイの料理の特色にある。タイ料理は基本的に香辛料をふんだんに使用している。それら香辛料が腐食を抑えているのだ。確かに、われわれ日本人にも「辛いものは腐りにくい」というイメージがある。
ふたつ目の理由は、防腐剤(保存料)である。日本の料理にも少なからず入っている防腐剤。コンビニの弁当には大量の防腐剤が入っているというレポートもあるが、最近はそのようなものを使用せずにヘルシーに提供しているコンビニが多い。
タイでは、日本で使用が許されていない強力な防腐剤があり、それらが食品の材料レベルから使用されているケースがあるのだ。つまり、料理が腐らないというより、食材がすでに腐らないように施されているわけだ。
そう考えるとだて大丈夫なのか不安になるが、短期旅行であれば防腐剤のことに気を使うより楽しく食べたほうがストレスはたまらないし、健康にいいかも知れない。長期滞在にしても、食べないわけにいかないので諦めて開き直って食べるしかない。
そう、どちらにしてもタイにいるなら諦めて食べるしかないのだ。
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