The 1975の傑作ニューアルバム、『ネット上の人間関係についての簡単な調査』の背景に迫る

ヒーリーはさらに続けた。「多くの人は、リハビリ施設には入った段階ですべてを失っている。そういう人たちの人間関係は修復できないほど破綻しているんだ。おれは自分を愛してくれる人を怖がらせてしまった。それだけでも最悪なことだよ。だから、これ以上人生をめちゃくちゃにするのはよそうって思った」

昨年の12月にロンドンに帰国してから2日後、ヒーリーは自らがプロデュースするノー・ロームのアルバムを作るため、アビー・ロードへ向かった。「いつもハイになってた昔の家でじっとしてたくなかったんだ。わかるだろ? 何かポジティブなことをしたかった」1月には、ヒーリーとThe 1975のメンバーはオックスフォード郊外のスタジオに引きこもり、7カ月かけて『ネット上の人間関係についての簡単な調査』を完成させた。

激しく交差するサウンド、壮大なロックからダンスポップ、さらにはアコースティックなウィスパーにいたるまで、新作アルバムを聴いていると、『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』のサウンドが控えめにさえ思える。依存症にまつわる率直な告白と時事的なテーマを織り交ぜたヒーリーの歌詞にも同じことが言える。「正直になればなるほど、人々の心に響くみたい」とヒーリーは肩をすくめた。

たとえば、シングル曲「ラヴ・イット・イフ・ウィー・メイド・イット」では、ヒーリーは世界屈指の女性差別者の発言(「おれはビッチを誘惑しただけ、起訴なんて怖くない」)セレブリティの死(「リル・ピープ、安らかに眠れ、その詩は街中にあふれている」)、構造上の人種差別(「メラニンを売って黒人を窒息させる」)などについて、必死に嘆願するように繰り返し歌っている。「おれは怒っていて、少し混乱していた。はけ口を求めていたんだ」ヒーリーは言った。「歌詞のせいで、ラジオで流すときは編集しないといけない。でも、歌詞の一部はアメリカの現職大統領の発言なんだ」

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