Suchmos『THE ANYMAL』クロスレビュー 「音」と「思想」から迫る冒険作の背景

民間企業による月旅行計画が発表されて注目を集める一方で、新元号への移行、東京オリンピック開催を前にしてのざわつきなど、混沌とした”今”の中で向き合う『THE ANYMAL』は、ヘヴィかつ複雑である割に、意外なほどスッと気分にフィットしてくる。今、この瞬間に抱えているもやもやを吐露した作品であればこそ、の説得力があるし、”背伸びした結果の野心作”とは異質な、変化の必然性が納得できるアルバム、というのが現時点での実感だ。かなり難産だったらしいが、試行錯誤を重ねるうちに袋小路に入り込んでしまったような閉塞感も、本作からは不思議と感じられない。

「WATER」のスペシャルライブ映像

『THE ANYMAL』のリリースに先駆けて、SuchmosはSpotifyで「BEHIND THE ANYMAL」と題したプレイリストを公開した。マディ・ウォーターズ(「WATER」の歌詞にも、ダブル・ミーニングでその名が登場する)、Suchmos自身の「WATER」、デヴィッド・ボウイ「Space Oddity」(「WATER」にインスピレーションを与えた可能性が高いだろう)から始まるこの”インスピレーション・プレイリスト”は、「F.C.L.S.スタッフがセレクトした」とクレジットされており、実際のところどこまでメンバーがタッチしているのか不明だが、『THE ANYMAL』を読み解くための手掛かりとして活用しない手はない。是非このプレイリストを踏まえた上で、『THE ANYMAL』を味わい直してみて欲しい。

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