ビートルズファンは映画『イエスタデイ』を信じられるか?

『イエスタデイ』はいまいちパッとしない主人公のジャック(ヒメーシュ・パテル)が、バスに衝突し、目を覚ますとそこは彼以外、ファブを知る人がいない世界だった。そこで彼は自分の曲としてザ・ビートルズの楽曲を歌い、名声と運を手にして行く。彼を理解するのは恋に悩むマネージャーであり、指に豆ができるまで彼を献身的に支えるエリーだけだった(エリーを演じるのは『ダウントン・アビー』でレディ ローズ・マクレア、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』でメリル・ストリープの若い頃を演じるリリー・ジェームズだ)。彼女の存在はジャックには勿体無いほどだが、それはポール・マッカートニーがデニー・レインには勿体無いほどであった過去に近い。

『ブラック・ミラー』のエピソードについて話しているわけでは無い— —『トワイライト・ゾーン』の可能性について楽しもうと企んでいるわけでも無い。世界を変えたザ・ビートルズが、世界から消えてしまったら?という内容に、「バタフライ・エフェクト」的なユーモアがあるわけでもない。コールドプレイやニュートラル・ミルク・ホテルが、ファブ無しで成り立ったら……というパラレルワールドであり、すべての男性がマッシュルームカットにすることを切望する以前の物語である。イギリスの評論家ドリアン・リンスキーは、「あるキャラクターは、”ザ・ビートルズのない世の中なんて、永遠に最悪な世界でしかない”と、まさにザ・ビートルズが存在せず、言葉通りの世界観を描いた作中で言う。」と書き留めている。
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