ビートルズファンは映画『イエスタデイ』を信じられるか?

『イエスタデイ』の核を埋められない穴は主人公、またはその存在性の欠如である。ジャックは愛想も悪く、ニール・アスピナルのようなカリスマ性もなく、もちろんザ・ビートルズには到底及ばない。パテル(イギリスのドラマ『イーストエンダーズ』に出演)が酷い俳優なのか、或いはもの悲しさを抱いているという演出なのかははっきりと区別がつかないが、ジョージが「ア・ハード・デイズ・ナイト」で雄弁に描いたように、彼はつまらない奴で、それをみんなに知られている。ジャックを評価できる唯一の要素は、彼はピクシーズに入れ込んでいたこと(壁にポスターを飾っていた)、そしてザ・フラテリスのTシャツを着ていたことだ。正直に言うと、誰もザ・ビートルズを知らない世界は、人々がザ・フラテリスを覚えている超現実的な世界ほど、何もない場所だと言っていい(注:筆者はザ・フラテリスが好きだし、2006年にU.K.で大ヒットした「チェルシー・ダガー」を今すぐに歌うことだってできる)。

もしエリーが主人公で、ジャックが彼女の陰気で面白みのないマネージャー役だったら、『イエスタデイ』はもっと明るい映画だっただろう。彼女はザ・ビートルズのような才能を持っている。エリーがスタジオに参加し、タンバリンをかき鳴らし歌うシーンは、そこに電気が走ったように感じた——そうだ、ロックグループとは、メンバーと共に曲を作るのだ。そのシーンが終わると、『イエスタデイ』は不機嫌な男性がアコースティックギターを片手に音楽活動をする、というストーリーが続く。しかしながら、『アリー/スター誕生』や『
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