セクシー女優・高橋しょう子の音楽連載コラム。今回はギターまわりの話を綴る。


私のギターはポール・リード・スミス(PRS)。選んだ理由は、まず一番に見た目の良さ。木目が綺麗に浮き出ていて一目惚れした。指板にキラキラと光る、バードインレイが特徴的で、ボディのフォルムはスタイリッシュにくびれた曲線でステージ映えしそうだと思った。ギターを持ってみると重すぎず、軽量でネックも細く握りやすかった。ダブルカッタウェイでハイポジションにも届きやすく、女の私でも弾きやすい印象を受けた。


購入したPRSは1998年製、Custom 24のマホガニー素材のギター。私の好む重低音の音楽に合う音が出ると思い、マーシャルのアンプに直接繋いでみたらストレートなパキパキした素直なサウンドが出たので、欲しい要素が全て備わっていて私的には完璧なギターだった。

PRSの中でも最高品質のプライベートストックは溜息が出る程美しいと思う。いつか手にしてみたいと思いながら楽器屋で眺めてしまう。たくさんの人を虜にする素晴らしいギターだと思う。

ヘッドアンプはケンパーを使っている。
最初、マーシャルの大きなキャビネットにちょこんと乗っている緑色に光るアンプを見たときなんだろう、と気になり調べてみた。初めてケンパーを使ったのはレコーディングの時。エンジニアの方が、その場で曲の雰囲気に合った音をいろいろ選んでくれてとても便利だと思った。

そもそもアンプを持っていない私にはアンプシュミレーターは正直あまり使わないかと思いながら、アンプを使うなら話題のケンパーを買ってみようと思い買った。自分がシュミレーターを使わなくても他の人が投稿したRigが専用のソフトにたくさん入っていて便利だと思った。マーシャルやEVH、Diezel Hagenなど、実際に買ったらとてつもない金額になるアンプの数々がシミュレーションされていて、ケンパー一つ全てのアンプを手に入れた気持ちになった。


最初は使い方が分からなさ過ぎてアナログ派な私は説明書を読むのが大変で、周りの人に聞きながら使い方を覚えた。細かい機能がたくさん付いていて、ディレイやディストーションひとつにしても機能が沢山ありすぎて使いこなせなかった。実際にマーシャルのキャビネットに繋いで音を出してみたが、生音には程遠くデジタルなサウンドが出てしまった。以前はAMP1という足元に置ける真空管入りのコンパクトなパワーアンプを使っていたのもあり、ケンパーでなかなか上手く生のサウンドに近づけられないのがネックだった。

しかしケンパーが優れている点はたくさんある。そもそもヘッドアンプを探した理由の一つは移動を考えて軽くて持ち運びが楽なものにしたかったというのもあるし、ケンパーはUSBにバックアップをすると作った音が持ち運べるのもいい。
最近、ケンパーのレンタルが出来るスタジオも増えてきたのでたくさんの人に気軽に体験をしてみてもらいたいと思う。

多機能で無限の可能性のあるケンパーは探究心が強い私にとって最高に楽しいギアだ。

私のこだわりのギターサウンド

音作りの最初のポイントはノイズゲート。ケンパーのノイズゲートは、掛け過ぎるとブツブツと鳴ってしまうため、つまみを下げ目に設定して、中のエフェクターのノイズサプレッサーを掛けて、音を自然にしている。

次に、音作りの傾向としては、MIDDLEを強めに作っている。重い曲やメタル系の曲は低音を上げたくなるが、上げすぎると低音が回りすぎるため、何を弾いているか分からなかったり、バンドで合わせるとベースと喧嘩したりするので、LOWをカットしている。

そうすることにより中域や高域の抜けが出てくるので、音をはっきり聞かせるようにしている。

800Hzから2000Hzを強調していて、ドロップチューニングしたギターでも何を弾いているかを分かりやすくしている。あとは歪ませすぎないのがポイント。GAINを上げすぎるとどうしても音が潰れるので、ハウリングが起きないようにギリギリを狙って設定している。 4000Hzとか6000hzなどの耳につく周波数は抜けとして大事だと思うので、EQで細かく調整した。上げ過ぎるとデジタル感が出てしまい、下げ過ぎるとこもってしまうので耳を頼りにこだわり抜いてサウンドを作っている。


今後は、もっとギターを練習して右手のピッキングでも抜けのあるサウンドを出していけるようにしたい。

高橋しょう子
グラビアアイドルとして活動後、2016年にセクシー女優としてデビュー。DMM.R18アダルトアワード2018 優秀女優賞を受賞するなど第一線で活躍し続けている。
https://twitter.com/ts_takasho