バンドの再始動を飾るのは、サカナクション山口一郎をトータルプロデューサーに迎えたデジタルシングル「恋のジャーナル」。リリース早々、巨大な顔のマスコット”メガフルタチ”が街に出没するなど、各所に仕込んだ仕掛けが話題を呼んでいる。
「出会い」と「別れ」然り、相反する2つのものから生まれるものは、それまでにない新しい何かだ。この日話を伺ったボーカルの古舘佑太郎(ex. The SALOVERS)とギターの加藤綾太(ex. ポニーテールスクライム)の話から、そんなことを考えた。
・ライバルだった仲間と再始動したTHE 2
—まずは再始動に至った経緯を教えてもらえますか?
古舘:2のベース・赤坂真之介とドラム・yuccoの2人が卒業したタイミングで、これから新たなバンドを再構築していくために、2を一度完結しておきたいと思ったんです。2人(古舘と加藤)の性格的にもあんまり潜るのは得意じゃないんですけど、初期2は僕らにとって大切な存在だし、新しくバンドを組み直すぐらいの気持ちで、思い切って活動休止を選びました。「こっからの2は2であって2じゃない」って気持ちで。それがバンド名に「THE」がついた理由にも繋がってくるんですけど。そこから森夏彦と歌川菜穂っていう、僕らにとって10代の時からのライバルみたいな存在の2人と組むことになって。メンバー4人それぞれがそれぞれのバンドで、時にバチバチしながら切磋琢磨してきた仲間で、実は20代半ばで僕がまだソロをやってた時に、その4人でバンドやれたらいいなって、1回結束しかけてたんです。でも2人も他のバンドが忙しかったし、結局すぐ頓挫しちゃって、幻で終わってた過去もあったんですよね。それで今回2で空いてる席がベースとドラムだったんで、その2人しか考えられないと思って声をかけました。