イギリスDK社から刊行されている“THE CRIME BOOK”の日本語版である『犯罪学大図鑑』が発売となった。ボニーとクライドや大列車強盗から、 切り裂きジャック、 ブラック・ダリア事件、 マフィアやヤクザ、 マンソン・ファミリー、 ジョン・レノンの殺害、 リンカーンやケネディの暗殺まで、 世界の犯罪史に残る101の事件をとりあげ、 オールカラーの写真と図解で詳説。
緻密な調査に裏打ちされたノンフィクションでありながら、 各項目の記述は臨場感にあふれ、 読者を飽きさせません 。 犯人逮捕に向けた警察の動きもいきいきと描かれ、 ミステリ小説のように読み進めることができる。犯罪と法律の関係や、 指紋鑑定やDNA鑑定など進化する捜査方法にも注目 。 犯罪が時代とともにどう変化したか、 警察や司法機関や世論がその変化にどう応えたかを浮き彫りにした、 読むほどに興味が尽きない一冊 。
犯行の息を呑むような鮮やかさ、 あ然とするような行き当たりばったりの手口、 マキャベリ風の権謀術数、 おぞましいまでの悪意。 いずれも悪事であるがゆえに、 犯罪は常に人々の関心を集め、 後世まで語り継がれることにもなる 。
事件のあらましだけでなく、 その 背景や犯罪者の心理、 後世に与えた影響など、 多角的に掘り下げた充実の内容となっている。
虫酸が走るほど嫌われている犯罪者もいれば、 その反抗的な物腰や反権力の気概が美化されてきた犯罪者も。 いったい、 なぜ犯罪は人々の注目の的となるのだろうか。 いったい、 犯罪者とはどういう人間なのか。 その答えにはさまざまなものが考えられ、 決して一言で説明できるものではないが、 本書が社会や人間の本質をみつめるための案内役になることを願ってやまない。
さらに、 社会の考え方の変化についても捉えており、 学術的な資料としての意義 を有しています。 はじめに 強盗、 泥棒、 放火魔 トーマス・ブラッド/ジョン・ネヴィソン/エドワード・〈黒髭〉・ティーチ/バークとヘア/ジェイムズ=ヤンガー・ギャング団/ボニーとクライド/大列車強盗/ビル・メイソン/ワールドカップ盗難事件/D・B・クーパー/ソシエテ・ジェネラル銀行強盗/ジョン・マクリーン/プーラン・デヴィ/ジョン・レナード・オール/アントワープのダイヤモンド強盗/チェッリーニの塩入れ盗難事件/ロシア−エストニア間ウォッカ・パイプライン/ハットン・ガーデン強盗事件 詐欺師たち 首飾り事件/クロフォード家の相続財産/エッフェル塔売却事件/ハリー・ドメラ/エルミア・デ・ホーリー/ドリス・ペイン/アルカトラズからの脱出/フランク・アバグネイル/クリフォード・アーヴィング/コンラート・クーヤウ/ファインコットン号事件 知能犯罪 ミシシッピ計画/ブラックフライデー金買い占め事件/チャールズ・ポンジ/ティーポット・ドーム事件 /ボパール化学工場事故/シティ・オブ・ロンドン債券強奪事件/バーニー・メイドフ/エンロン社事件/ジェローム・ケルヴィエル/シーメンス社贈賄事件/SpyEyeマルウェアによるデータ盗難/フォルクスワーゲン社排ガス不正事件 組織犯罪 ホークハースト・ギャング/シチリア・マフィア/三合会/ワイルドバンチ/ビール戦争/ヤクザ/ヘルズ・エンジェルス/クレイ兄弟とリチャードソン兄弟/メデジン・カルテル/〈フリーウェイ〉・リック・ロス 誘拐・脅し ポカホンタスの誘拐/ティッチボーン詐称事件/リンドバーグ愛児誘拐事件/ジョン・ポール・ゲティ三世誘拐事件/パティ・ハースト誘拐事件/チャウチラ誘拐事件/ナターシャ・カンプッシュ誘拐事件 殺人 ネアンデルタール人の殺人/ジャン・カラス事件/ダニエル・マクノートン/ドリッピング殺人者/リジー・ボーデン/ストラットン兄弟/クリッペン医師/カイヨー夫人/ブラック・ダリア事件/平沢貞通/テキサス・タワー乱射事件/マンソン・ファミリー/アザリア・チェンバレンの死/ジョン・レノン殺害事件/ロベルト・カルヴィ殺害事件/カーク・ブラッズワース/ジャイムズ・バルジャー殺害事件/O・J・シンプソン/クレイグ・ジェイコブセン/トゥパック・シャクールとビギー・スモールズ殺害事件 連続殺人者 劉彭離/アリス・カイトラー/エリザベート・バートリ/切り裂きジャック/ハーヴェイ・グラットマン/テッド・バンディ/イアン・ブレイディとマイラ・ヒンドリー/フレッド&ローズマリー・ウェスト/ゾディアック事件/ハロルド・シップマン/アンドレイ・チカチーロ/ジェフリー・ダーマー/コリン・ピッチフォーク/ジョン・エドワード・ロビンソン 暗殺と政治的陰謀 ローマ皇帝ペルティナクスの暗殺/暗殺教団/エイブラハム・リンカーンの暗殺/ドレフュス事件/ラスプーチン暗殺/ジョン・F・ケネディの暗殺/アルド・モーロの誘拐/イングリッド・ベタンクールの誘拐/アレクサンドル・リトビネンコの毒殺 犯罪録/索引/訳者あとがき
編集部おすすめ