人生、左右されていますか? こんにちは、朗読詩人の成宮アイコです。
日々の中で時間の流れって一定なのでしょうか。わたしは、急に限界突破したハイスピードモードになることがあります。
わたしのストレス解消方のひとつは料理です。今日は時間もあるし、副菜までちゃんと作ろうかな、とスーパーへ。「アボカドもタマネギも高いじゃん、昨日までは98円だったのに。仕方ないからもう一軒スーパーをはしごしていくか…」
夕暮れ前、涼しくなってきた道を歩き出します。自転車に乗った子どもたちに追い越されて、その背中を見送っていたら、突然、最終面がやって来ました。
視界の右上にカウントダウンが始まるわけでもなく、自分の体が点滅をし始めるわけでもなく、ただ、最終面になってしまったのです。
頭の中で、考えていることが倍速に、なにかよくわからないけれど最終面らしいBGMも倍速に、とにかく早く早く早く! 早くしなくちゃ! 終わっちゃう、急がなくちゃ! でもなにを? いや、そんなことを考えている暇などない、とにかく早く買い物を終えて料理を作り終えなければ!だって最終面なのだから。
もう一軒のスーパーの手前にはABCマート。店員さんが外に出て「決算在庫一掃セールです!お急ぎください」と盛り立てています。そう、急がなくちゃ! わたし、急いでいるの! 早く探さなきゃ、早くいいものを見つけて買わなくちゃ! 速足でお店を一周します。スニーカーを眺めながら、あれ、でもなんで靴を? わたしはアボカドとタマネギを買おうとしていたはず。そして、今日はゆっくり料理をしようと思っていたはず。いやいや、でもそんなこと考えている暇はないんだった。