
目の前にいろんなものが見えてくる
──『散りてなお』は『みをつくし料理帖』の主題歌になりますが、お話が来た際のことを伺えますか。
手嶌:角川(春樹)さんにとって最後の監督作品と言われたこともあり、ドキドキするなという風に思いました。その曲を松任谷由実さんに作っていただけるということで、今までにもタッグを組まれて数々の映画でご一緒されているお二人なので、凄い方ばかりだなというプレッシャーもありましたが、映画の主題歌を歌わせていただけるということは私にとっては本当に幸せなことなので、頑張らないといけないなという風に思いました。
──松任谷正隆さんも「僕の音楽の集大成だ」とおっしゃられる中ですから、相当なプレッシャーになりますよね。今作は原作のある作品ですが、小説もしくはドラマなどでお話がある前からご存じの作品だったのですか。
手嶌:はい、ドラマを見させていただいていました。原作は読んだことがなかったので、お話を頂いてから改めて読ませていただきました。とても素敵な作品だなと思い、レコーディングが楽しみでした。
──『散りてなお』歌詞・楽曲を見られた・聞かれた際の最初の印象を伺えますか。
手嶌:最初にいただいたデモは歌詞が入っていない状態の「ラララ~♪」の状態のものだったんです。
──そうなんですね。
手嶌:曲を聞かせていただいた際の第一印象は本当に美しい曲だなと思いました。それから、歌詞をいただいて歌ってみたのですが、初めての歌なんですけど凄く懐かしい感じがしました。歌詞が入ると美しさとともに大きな森・大きな樹を感じました。