第15回「もうがまんできない」
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異次元の常識 text by ISHIYA(FORWARD / DEATH SIDE)

なぜここまでされて我慢するんだ? もう我慢の限界はとっくに超えている

 2020年11月で、菅政権が発足して2カ月が経つ。俺の勉強不足かもしれないが、菅政権発足後行なわれたものにロクなものがないと思うのだが、それは違うだろうか。  学術会議の任命拒否の説明をすることもなく、権力が国民統制をする場合に行なう典型的な手段である学問の自由を奪うという行為。  理由があって任命拒否をしたのであれば、説明をすればいいだけのことであるのに「説明できないこともある」と、堂々と言ってしまう首相。いや、説明しなくてはダメだろう。意味が分からない。  税金を支払っている国民が首相の雇い人であり、雇い人への説明ができないのであれば、一般社会であれば即刻解雇でもおかしくないだろう。  コロナ禍において、安倍政権時代から行なわれていたGO TOキャンペーンを引き続き行ない、全国にコロナをばら撒く。これについては日本医師会長が、GO TOトラベルキャンペーンが感染者急増したきっかけになったことは間違いないと発言している。  そして2020年11月に可決された、種子法改正案。農家が登録されている品種の増殖や採種ができないというもので、登録品種の自家増殖や採種を行なう場合には許可を得るか、企業から種や苗を買わなければならない。  品種登録されたものを許可なく売買した場合には、個人で10年以下の懲役もしくは1千万円以下の罰金、もしくはこれらの併科、法人の場合3億円以下の罰金。という罰則が与えられる。  品種登録されているものだけなので、登録されていない品種であれば問題ないようだが、たとえば沖縄県のサトウキビにおける登録品種は全体の90%。栃木県のイチゴは全体の83%。北海道の馬鈴薯は全体の53%という、その土地の名産と言われるものの登録品種の割合は非常に高いものとなっている。  そのほかにも日本人の主食である米では、2018年に品種検査された稲に占める登録品種は全体の64%ととても高い割合であり、自分で育てた作物から種や苗をとって栽培して販売することが、実質できなくなる法案だ。  学問の自由を奪い、蔓延する未知の感染症の拡大を助長し、日本の農家を窮地に追いやり、食の安全を脅かす。  なぜこんな政権に、2020年11月現在で50%近くの支持率があるのかが全く理解できない。  大企業だけを優遇して庶民の生活を考えず、自己保身のためにあらゆる権力を使い押さえつけてきた安倍政治の踏襲を、安倍政権下の官房長官がそれまでに与えられた権力を更に強化して、この国をめちゃめちゃにしようとしているとしか思えない  こいつらがやりたいことは、決して国民やこの国のためではない。なぜここまでされて我慢するんだ? もう我慢の限界はとっくに超えている。  1980年代に、日本のロック界にとんでもないバンドが現れた。ボーカルの江戸アケミを中心とした「じゃがたら」である。  バンド名が、暗黒大陸じゃがたら、じゃがたら、JAGATARAと変化していくが、ここでは個人的に「じゃがたら」という表記で統一させてもらう。  その過激なパフォーマンスでも注目を浴びたが、何と言っても江戸アケミの歌詞は心に深く刻まれるものばかりで、今でも多くの人間の魂を揺さぶり続けている。  そのじゃがたらの代表曲として「もうがまんできない」という名曲がある。1stアルバム『南蛮渡来』のおまけソノシートのライブバージョンが個人的にベストであるが、この曲の歌詞とタイトルをよく見て欲しい。  じゃがたらに関しては、俺が何かを書いて説明するよりも、この歌詞とタイトルを読んでもらえれば分かるだろう。  この時代から世の中は、ほとんど変わらない現実が続いていると言っていいだろう。ほぼ自民党の一党独裁で続いてきたこの国の限界が訪れているのではないだろうか。自由を縛り付け、企業と権力者を優遇し、民主とは程遠い政策ばかりの政党に民主主義など実践できるわけがない。  もうがまんできないんだよ、俺たちは。