いかにして「悪魔を憐れむ歌」は生まれたのか!? 『ワン・プラス・ワン』ストーンズの名ドラマー、チャーリー・ワッツとは?
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巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督がザ・ローリング・ストーンズのレコーディング風景を撮影した伝説の音楽ドキュメンタリー『ワン・プラス・ワン』が、12/3(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて、全国順次リバイバル上映することが、急遽決定。 ローリング・ストーンズが1968年に発表したアルバム「ベガーズ・バンケット」。ストーンズが考案したトイレの落書きのジャケットがレコード会社から不採用となり、デザインを巡ってリリースが遅れたのは有名なエピソードだ。そんな紆余曲折を経て発表された同アルバムの1曲目が「Sympathy for the Devil」こと「悪魔を憐れむ歌」であり、本作ではこの曲のレコーディング風景を映し出している。キース・リチャードは当時ゴダールとの仕事について「俺たちの曲作りと共通するものを感じる」と語っており、ミック・ジャガーは「制作過程をよく記録している」と評価していたという。ゴダールが手がけるドキュメンタリーめいたフィクション映像が交差しながらも、ロック史上に残る名曲と言われる「悪魔を憐れむ歌」誕生の瞬間が、克明に描かれている。 本作は、ミックとブライアンが向かい合い音を合わせているところから始まる。ボブ・ディラン調のフォークソングから始まり、着々と音ができてくる中、ドラムが刻むリズムはなかなか定まらない。ミックから「まともに叩いてくれよ!」と言われながらも、試行錯誤を繰り返し、ドラムのリズムが徐々に変化していく。最終的にたどり着いたのは、ジャズとサンバが合わさった独特のリズムだ。ここに呪術的な歌詞や叫びなどが重なり、いつ聞いても褪せることのない名曲が誕生した。 チャーリー・ワッツのドラムスのルーツはジャズにあり、ドラマーを目指すきっかけとなったのは、サックス奏者ジェリー・マリガンがチコ・ハミルトンをドラムに迎えて演奏した1952 年の「Walking Shoes」だったという。14 歳でドラムセットを親に買ってもらい、16 歳からは、街中で演奏をしていた。80 年代後半にはストーンズで演奏する傍ら、スケジュールが許せばジャズのソロアルバムを出すなど、精力的に活動を続けていたという。 メンバー内では控えめな存在で、ライブのメンバー紹介の時に、隠れてしまいドラムセットだけがそこにある、というほどシャイだったというチャーリー。しかし、本作で奏でる唯一無二のドラムのグルーヴ感は圧倒的な存在感を放ち、メンバー内の核となる存在だったことは一目瞭然だ。ロック史に残る名曲 「悪魔を憐れむ歌」レコーディング風景の舞台裏と、偉大なドラマー、チャーリー・ワッツのリズムをスクリーンで体感できる貴重なチャンス。伝説が誕生した瞬間を、ぜひお見逃しなく。 (C)CUPID Productions Ltd.1970