中国は近年、「戦狼外交」と呼ばれる強硬な外交を展開しており、米国との関係も悪化している。中国メディアの網易はこのほど、「中国が最も警戒すべき国は、米国やベトナムではない」と主張し、「最も恐ろしいのは日本であり、日本を強く警戒すべき」と主張する記事を掲載した。


 記事はまず、第2次世界大戦後の米国は、その強大な軍事力と経済力で世界中に大きな影響を与えてきたと指摘した。そんななかで中国は、力が及ばない時期には静かに自国の発展にいそしんできたが、今では急速に発展し、米国を含む多くの国に注目される存在になったと自賛している。

 米国は今でも「世界のボス」と言えるが、記事は「中国にとってはすでに恐るに足らない存在だ」と主張。なぜなら、米国は国内に多くの問題を抱えているからで、安易に中国にちょっかいを出すことはできないはずだと論じた。また、ベトナムは歴史的に反中感情が強い国だが、1970年代の中越戦争で痛い目に遭ったので、今では「口喧嘩」することしかできないとしている。

 そのうえで、中国が真に警戒し恐れるべき国は「日本」だと主張した。
なぜなら、敗戦後は軍隊を持てないはずなのに自衛隊を作り、今では実質的に「相当な規模の軍隊」と変わらなくなっており、先進的な武器も保有しているからだという。しかも「日本はこっそりと核兵器を研究開発している」と、根拠のない主張を展開した。

 そして、「日本は自分の本分を守ることをしない国であり、国土面積が小さく、いつ沈没してしまうかもわからない島国なので、日本人は自分たちの将来について考えざるを得なくなっている。以前の過ちを徹底的に改めることのない日本は、いつか必ず再起してくるはずだ」と強い警戒感を示した。それで、中国は「後ろから刃物で刺されないよう」十分に注意し、歴史を忘れるべきではないと結んだ。妄想のような主張も含まれているものの、中国では日本に対して相当な恐怖心があるようだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)