上海証券取引所の科創板への上場を目指している、深セン市必易微電子(688045/上海)が5月17日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1726万元を発行予定で、公募価格は55.15元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2014年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。電源管理用半導体チップの設計、販売を主業務としており、現在手掛けている電源管理用半導体チップの型式は700種類以上にのぼり、LED照明、汎用電源、小型・大型家電、IoT分野などに広く応用されている。経営方式は、シリコンウエハーの生産を伴うIDM(垂直統合型デバイスメーカー)形態と、設計、販売のみを行うファブレス方式を取っている。20年における中国の電源管理半導体チップ市場シェアは0.55%だ。その中で、LED照明分野の市場シェアは販売量ベースで17.17%と高い。
 
 国や地方の政策の支援などにより、中国の集積回路(IC)産業は世界の半導体市場における存在感をますます強めている。中国のIC産業市場規模は2014年の3015億4000万元から、21年は1兆458億元へと3倍以上に増加した。また、IC設計市場規模は1047億元から4519億元へと4倍以上に成長した。
 
 また、中国の電源管理用半導体チップ産業も急発展中で、2020年の市場規模は781億元となっているものの、同社を含めた中国の主要設計会社によるシェアの合計は6.93%に留まっており、海外製品にシェアの大部分を占有されている。中国国内で進む国産品置き換えの流れは中国企業にとってシェア拡大の大きなチャンスと言えるが、そのためには設計能力や開発力の強化に取り組み、競争力を高めることが必要だ。