内外の景気懸念が投資家心理を冷やす流れ。米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した8月の製造業景況感指数は予想(47.5)を下回る47.2に低迷し、景況判断の境目となる50を5カ月連続で割り込んだ。中国でも先ごろ公表された8月の製造業PMI(国家統計局による)が改善見通しに反し前月から低下。6カ月ぶりの低水準に落ち込んでいる。商品市況安も逆風。昨夜のWTI原油先物は4.4%安と続落し、今年1月以来の安値を付けている。金先物価格も続落し、ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品の先物価格が軟調に推移した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、資源関連の下げが目立つ。石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.9%安、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.6%安、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が5.4%安、アルミ産業の中国宏橋集団(1378/HK)が2.1%安で引けた。
半導体セクターも安い。ASMPT(522/HK)が4.7%、華虹半導体(1347/HK)が2.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が1.9%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%ずつ下落した。
中国不動産セクターもさえない。
中国発電セクターも売られる。中国広核電力(1816/HK)が2.3%安、龍源電力集団(916/HK)が2.2%安、華電国際電力(1071/HK)と中国電力国際発展(2380/HK)がそろって1.4%安と値を下げた。
本土マーケットも3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%安の2789.39ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。素材株、銀行・保険株、ハイテク株、不動産株、食品・酒造株なども売られた。半面、医薬株は高い。自動車株、証券株、空運株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)